山の郵便配達のレビュー・感想・評価
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登るほどに荷物は重くなる
1980年代の初め、中国湖南省西部の山岳地帯で、長年郵便配達人として働いていた父親( トン・ルーチュン )が、息子( リィウ・イエ )に配達人の仕事を継がせる事に。
3日間をかけ往復223キロを歩く … 山道を共に歩きながら真摯な父の思いを改めて知る息子。自身の仕事を継いだ息子が誇らしくもあり、またどこか寂しくもある父親の心情が丁寧に描かれる。そんな彼らの思いがじんわりと心に沁みる作品。
息子に背負われ川を渡る父親が、思わず涙するシーンが泣ける。
シェパードの『 次男坊 』が愛らしい。
NHK-BSを録画にて鑑賞 (字幕)
国家社会主義に於けるジャーナリストとは大学へ行くべきものなのかぁ?
郵便配達の話と言うと、イタリア映画の『イル・ポスティーノ』である。『イル・ポスティーノ』は二十世紀の終わりにレンタルビデオで見た。この映画はその後の世代になるので、ミレニアムから21世紀初等は余り映画は見ていなかったかも。従って、この映画も初見。郵便配達と言う事で『イル・ポスティーノ』を思い出す。
この映画は、同化政策が海千山千の頃の余裕のある頃の中国映画だ。しかし、間違いなく鄧小平指導の元で始まった改革・開放路線のプロパガンダ映画の様だ。
新しい中国と古い中国の共存を願って作ったのだろう。
さて、それから二十年彼の仕事はまだあるのか?あるとは思えない。
日本国よりもGNPの豊かな国。温故知新で意図的にやっている場所はあっても生活とは無関係だろう。ムシロ急勾配の多い日本国の郵便事業とか宅配事業のほうが大変なはずだ。
中国が民主化開放路線に変わった。と喜ぶ人は大変に多いと思う。しかし、、経済だけがキャピタリズム転換しただけで、政治は間違いなく、社会主義のままであろう。従って、ある部分ではどうしても国家社会主義の性格を残していると言わざるを得ない。つまり、三権が分立しない経済だからである。本来は経世済民で経済は人民のために設けられた仕組みだが、接頭語に国家がまとわりついてしまっている。僕はそれが、キャピタリズムの終焉を早めていると考える。もっとも、瓦解する前に新しいキャピタリズムに変わる経済システムが突然現れるかもしれない。しかし、既存のコミュニズムやましてやキャピタリズムでない事は確かである。
賢明な諸氏には自分の職業を振り返る事をお勧めする。なくなってしまって社会は困るか困らないか。若い内にもう一度考えると良いと思う。これだけ争いが多いと一番必要な職業が『兵士』なんて事もある。それでも満足な人は良いが、恒久的に必要とは言えず、万人が望む平和が訪れれば、一番不必要な職業となる。
追記すれば、災害から救助する行政は『消防庁』で生活の安全は『警視庁』で国土の安全は『海上保安庁』だと知っておくと良い。
追記
あぜ道が日本の様に真っ直ぐでない事に気付いたら、この作物が米ではないと気付いた。小麦なんだね。もっとも、陽炎が飛ぶ中、真っ直ぐなあぜを行く場面もあるが。やっぱり、あぜ道は曲げないよね。
追追記
国家社会主義に於けるジャーナリストとは大学へ行くべきものなのかぁ?日本の旧国営放送はアナウンサーを始めとするマスコミ関係をAIに変えようとしているし、ハリウッドは役者まで、AIに変えようとしている。誰でも情報発信の出来る時代。大学へなんか行く必要なかろう。この時期はミレニアムの時期はホームページを作る事が流行って、インターネットの創世記だった事を考えると、全くの骨無しな作り事に残念ながら見えるかなぁ。
2024年1月26日午後4:15やっと見終わった。プロパガンダな男目線のお話で、父系社会の継続を主張しているに過ぎない。最後まで見て、評価を変える。
愚痴はこぼすな!道は足で歩け!
中国は広い。日本とは桁違いだ。
最初の人家が続く道は明日香や吉野に似ているなと思っていたら、
棚田が広〜〜〜〜〜〜〜く広がるところを豆粒の大きさで歩いていた。
日本の風景だと、あの画面の大きさなら四隅はもちろんもっと畦道や道や森が点在しているが、何も無く棚田のみで画面一杯。
一度配達に行くと、二泊するのか。
90°ほどの勾配でロープを伝って登る道もある。
仕事に誇りを持つ父。
仕事自体が誇りだから、表彰や昇進は眼中には無い。
母は可愛い息子に苦労させたくない。
父は、
息子だから安心。
しかし、息子だから可哀想で悪いとも思う。
三ヶ月会えず、息子が生まれた手紙を読み
職場で盛大に祝ったことを話すと、
息子が初めて「父さん」と呼んだ。
父子関係がギクシャクするほど過酷な仕事か。
まだ仕事に疑問を持つ息子に、
友人や知識が増えるぞ、とも言う。
盲目で半身不随のおばあさんには、
孫のふりして手紙を定期的に書く(ふりして読む)
賢いのに通学せずに通信教育で優秀な成績を取る少年には、父のように見守る。
そして、息子に背負われた父は、昔、
息子が幼く自分がおぶっていた頃を思い出し、
そっと涙を拭い、
息子は、
「郵便物より軽い‥‥。」と言う。
疲れて寝ていた息子が、元気よく
郵便配達に出かけて行き、
見送る父の表情は、温かく厳しい。
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