ザ・トレンチ 塹壕のレビュー・感想・評価
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「一将功成らないのに万骨が枯れてしまった」ようなものか。
評論子は、決して戦史には明るくないのですけれども。 本作は、第一次大戦中のイギリス軍が、フランス軍への巻き返しを期して計画された「ソンムの戦い」を描いた作品というはことで、この作戦は、第一次世界大戦史上でも「無謀な作戦」と評されているもののようです。 作品を観ても、長い長い…ともかく長い持久戦のあとに、ある日、総攻撃の命令が下っ て兵士たちは塹壕(トレンチ)を飛び出して、勇躍・前進攻撃をかけるのですが…。 前述のとおり、評論子は戦史家でもありませんので、このタイミングでの(塹壕を飛び出しての)総攻撃で、多くのイギリス軍兵士が銃弾の餌食になってしまったことについて、作戦的に是なのか非なのかは、評論子には言及することができません。 (たとえば、消防士といえども、火災の現場に突入することは危険であることに間違いはありませんが、火災を早期に鎮圧するためには、消防隊の現場突入か必要なこともあり得る) しかし、ただ一つはっきりと言えることは、戦うのは兵士だけでなく、指揮官も、一緒に泥を被らなければいけなかったということです。 「一将功成りて万骨枯る」とはいうものの、「戦うのはお前達だけで、指揮官の俺は高見の見物」というとであれば、その将の下で枯れた万骨は、決して浮かばれない。 このことに、改めて思いを至らせてもらえたという点では、それなりの良作ではあったと思います。評論子は。
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