「宣伝に偽りなし」クイーン・コング odeonzaさんの映画レビュー(感想・評価)
宣伝に偽りなし
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1976年製作でしたが本家のキングコングの権利元(RKO)が激怒、英国では公開されず25年も経っての日本公開でした。幻の大作復活と買い付けたアルバトロスが宣伝に躍起、当時の漫☆画太郎さんの推薦文が酷い、「映画が終わっても、しばらく立てなかった。うんこもらしてたから・・」
子供でも察しが付くこれだけ正々堂々としたB級パロディ映画にストーリーがどうとか特撮が安っぽいとか文句を垂れる人は自身の未熟を恥じるべきです、そうです本作は物好きによる物好きのための映画ですから・・。
しかし馬鹿バカしくて良いから何か突き抜けて欲しいと言われてもいざ自分で考えるとなると至難の業、監督によってはお色気路線やグロテスク&ナンセンスに安易に走るところですが節度をあまり越えず飄々と作っているところが逆に痛々しくて泣けてきます。褒めるとすれば原作の裏テーマを前面に押し出して堂々のハッピーエンド、女性解放の象徴に落とすための雌コングであれば必然性がこじつけられると言うものですからね、ラジー賞級のアイデアでした。
英国・ドイツ共同制作でしたがスコットランドヤードの署長がなんとなくヒットラー風でマザコン、母親からチャーチルのように振る舞えと言われます、ブラックですね。それにしても本物のクィーン、エリザベス女王のそっくりさんまで出して怒らなかった皇室も大人ですね、流石ユーモアを尊ぶ英国です。クィーンコングが壊した映画館の看板は「レーガン映画特集」でした、こういう小ネタを拾うのもB級映画のささやかな楽しみなのでしょう。
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