「忘れられた人々」を配信している動画配信サービス(VOD)
「忘れられた人々」の配信サービス詳細
おすすめポイント
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配信形態
見放題 / レンタル / 購入
無料期間
30日間
月額料金
月額プラン600円(税込)/年間プラン5,900円(税込)※広告フリー月額390円
ダウンロード可否
可能
複数端末同時視聴
可能
※会員特典対象動画を同時に3本までストリーミング再生可能/同じ動画は一度に2台までの端末でストリーミング再生可能
特典
(ポイント付与等)
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支払い方法
クレジットカード(Visa/Mastercard/JCB/American Express/Diners)、携帯決済(docomo/au/SoftBank)、あと払い (ペイディ)、PayPay(ペイペイ)、Amazonギフトカード、パートナーポイントプログラム(JCBのOki Dokiポイント)
映画作品数
20,300本以上
ドラマ作品数
3,200本以上
アニメ作品数
1,200本以上
※2025年5月時点の情報です。最新情報は各社サイトにてご確認ください。
おすすめポイント
フジテレビ公式動画配信サービス『FOD』!人気のドラマ、バラエティ、アニメ、映画はもちろん、放送中の最新作やFODだけ ... 番組など、独占タイトルを多数見放題配信中!
配信形態
見放題 / レンタル / その他
無料期間
なし
月額料金
月額976円(税込)※iTunes Store決済の場合は980円/フジテレビ ONE TWO smart 2チャンネルセット1,100円(税込)/フジテレビ NEXT smart コース1,980円(税込)/フジテレビ ONE TWO NEXT smart 3チャンネルセット2,310円(税込)
ダウンロード可否
可能
複数端末同時視聴
可能
※最大3つまでサブプロフィールが追加可能
特典
(ポイント付与等)
毎月100ポイント付与/くじやガチャ、各種キャンペーンあり/「FODフライデークーポン」使用で毎週金曜日に全国のTOHOシネマズで最大800円オフ
支払い方法
クレジットカード(VISA/JCB/Mastercard/AMERICAN EXPRESS/Diners Club)、PayPay、iTunes Store決済、Google Play課金、Amazon決済、d払い決済、au ドラマ・バラエティパックプラン、楽天ペイ、あと払い(ペイディ)、CATV局払い
全作品数
100,000本以上
映画作品数
3,300本以上
ドラマ作品数
1,700本以上
アニメ作品数
900本以上
※2025年5月時点の情報です。最新情報は各社サイトにてご確認ください。
作品紹介
解説・あらすじ
レビュー
物語の中心にいるのはペドロですが、純粋な主人公というより、群像劇の核のような存在です。彼は唯一更生の可能性を持った少年ですが、周囲の人間関係や偶然、そして社会そのものによって、その可能性を押しつぶされていきます。何度も善に向かおうとするものの、必ず“別の力”によって引き戻される姿には、個人の意志ではどうにもならない倫理の不在がはっきり表れていました。
ハイボは一見すると悪役ですが、単なる悪人ではありません。彼自身も、おそらく子どもの頃は普通に生きようとしていたであろう存在で、それが環境によってねじれ、倫理の降りてこないまま成長した“結果”のように見えました。ひどいことばかりする人物でありながら、完全な悪とも言えない、救いのない複雑さを持っています。
盲目の大道芸人カルメロも、弱者でありながら善人とは言えません。少女へのセクハラや孤児を奴隷のように扱う姿は、弱者=善人という幻想を否定していました。牛乳配達の少女がペドロの遺体を捨ててしまう行動も、倫理より生存を優先しないと生きられない世界の冷酷さを象徴していると思います。
この映画には、観客の“逃げ道”を封じるようなセリフが2つあります。
ひとつは、学校の院長が言う「貧困が原因だ」という言葉です。普通なら観客が思いそうな善良な正解ですが、これはむしろ観客がそう考えて逃げることを封じるための偽の答えだと感じました。貧困が原因と言ってしまえば理解した気になる。しかしブニュエルは、そうした“社会派映画的な安心感”を先に潰しています。
もうひとつは、カルメロが最後に言う「もう生まれる前に殺しておけばよかった」という極端な言葉です。これも、観客がハイボの死を“ざまあみろ”と感じたくなるところを、先にキャラクターに言わせて否定する構造になっています。弱者であるはずのカルメロが差別的で暴力的な憎悪を吐くことで、観客の中の報復感情すらも無効化してしまう。これはブニュエルならではの、観客への徹底的な拒絶であり、逃げ場をなくすための仕掛けだと思いました。
つまりこの映画は、
・貧困のせいでもない
・因果応報でもない
・誰かが完全に悪いわけでもない
・弱者が正しいわけでもない
・道徳的優越感に逃げることも許さない
という、すべての説明を否定する映画です。
最終的に残るのは、“倫理が降りてこない世界”そのものです。ブニュエルは政治的な構造や社会制度をあえて描かず、宗教も含めた倫理基盤が機能していない世界で、人間がどう振る舞うかだけを剥き出しにしています。その意味で、これはメキシコの貧困問題ではなく、文明の裏側で常に起こりうる“人間の素の状態”を描いた映画だと感じました。
現代のアメリカやヨーロッパ、そして日本ですら倫理観が崩れてきているように見える中、この映画が75年前なのに“未来の映画”のように感じられたのも印象的でした。ブニュエルが切り取った世界は、もはやスラムの特殊事例ではなく、先進国にも近づきつつある普遍的な問題に見えます。
救いがなく、誰も善でも悪でもない世界を描いた映画ですが、だからこそ異様なリアリティを持ち、いま見てもなお強烈でした。
鑑賞方法: Blu-ray
評価: 94点
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