劇場公開日 1977年8月13日

「カッコイイて、なんてカッコ悪いんだろう。」鷲は舞いおりた はるさんの映画レビュー(感想・評価)

3.5カッコイイて、なんてカッコ悪いんだろう。

2022年6月1日
PCから投稿

ジャック・ヒギンズの名作を映画化。
ナチス軍服のカッコよさには定評がある。人の個性は制服を着た時に判別できたりする。人間性を如実に表すことが分かっていてヒトラーはこの軍服デザインを了承したような気がする。だから破綻したのだ。
現実性に乏しい子供じみた作戦を敢行させるヒムラー。軍服を着てるが故にその冷酷さが滲み出ている。軍人でなければ詩人になれなかった優秀な経営者にでもなったであろうシュタイナー。
軍服を着ているが故にそのロマンチストぶりが滲み出ている。
見た目のカッコよさは、「人間だったらこうだろう・・・」ということからすれば赤面するくらいカッコ悪いことなのだ。人は制服には縛られることは決してない。縛られている人はカッコ悪い。周りを見渡せばよくわかる。今も昔も変わらない。
目に見えない制服を脱ぎ捨て、自分の頭で考え歩くことに全力を注ぎたい。

はる