劇場公開日 1950年12月29日

「見て良かった!」わが谷は緑なりき fukui42さんの映画レビュー(感想・評価)

4.0見て良かった!

2021年6月6日
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一言「ウエールズ、ウエールズ!」。

イギリス・ウエールズ地方といえば、炭鉱で栄えた町。
栄えた=いつかは衰退していく。
そんな人々を描いた映画、私の大好きな分野です。
(フルモンティー・遠い空の向こうに等)

主人公が自分の人生を振り返る語りから、物語は始まります。
炭鉱で働く父や兄の姿や、谷の人々、そして家族。
そこには歌=合唱隊がいつもあり、力を合わせて肩を組み合う。
炭鉱夫の生き様・炭鉱の歴史がありました。
その歌が谷から消えた時の、不穏な雰囲気がより濃く出てたな。

主人公は末弟だけど、家族の話も随所にある群像劇。
シンプルな展開の中に、濃い内容。
主人公と新任牧師との、交流や絆が良かった。
小さい時に出会った、尊敬できる大人の存在は。
きっと大きな影響を与えることになったでしょう。

ちょっとネタバレですが。
主人公の現在の姿は、最後まで出て来なかったのも。
想像力を掻き立てられて、好感度大。

最近「温故知新」的映画を選ぶようになりました(今回白黒)。
どれも内容がシンプルなので、見てて楽なことに気づいた次第です。

⭐️今日のマーカーワード⭐️
「思い出とは不思議なものだ。今のことはすぐ忘れるのに」

ゆき@おうちの中の人