劇場公開日 1979年9月1日

「最近のケーブルTVはなぜかスタローンずくし」ロッキー2 あんゆ~るさんの映画レビュー(感想・評価)

3.5最近のケーブルTVはなぜかスタローンずくし

2009年10月5日
PCから投稿
鑑賞方法:CS/BS/ケーブル

泣ける

笑える

幸せ

1978年製作のアメリカ映画。119分。前作は勝負の世界に負けて、人生にロッキーは勝ちました。このグレーゾーンが、なにやらアンニュイで、癒しにさえなってしまうから「ロッキー」は名作なのだと思います。

今作は周知の通り、「引退する」という約束を破って再びリングに上がり、そして勝負に勝ってしまいます。最愛の女性と結ばれ、子供を授かり、不満さえ言わなければ仕事だっていくらでもあったのに、ロッキーは人生の勝利を捨てて、勝負の世界に戻るのです。

これで本作は名作の域を外れて、シンプルなスポ根映画になってしまうのです。それでも、ロッキーが再びリングに上がるまでの心の変化を、主演以外に監督・脚本を務めたシルベスター・スタローンは丁寧に描いています(途中、かなり強引な設定はありますが)。

だから、ロッキーはうまく描かれているし、観てて退屈はしませんでした。それでも、前作に比べれば感動はライト級といった感じ。前作ほど感動に奥行きがないのです。

そう考えると、世で言われている「勝ち組・負け組」って、あまりにもずさんな構図で、単純な人間しか生み出さないと思いました。

スタローンの顔を観るのはちょっと飽きてきたかな(苦笑)。

あんゆ~る