「時代に翻弄された優秀にして悲劇の映画作家」レニ カレーか豚カツかで悩むアラ50さんの映画レビュー(感想・評価)
時代に翻弄された優秀にして悲劇の映画作家
ずーっと観たいと願い続けたドキュメンタリーを、アマプラで観れたことは、とても幸運に思う。
特に知りたかったのは、1935年のナチの党大会を描いた「意思の勝利」と、ベルリンオリンピックを描いた36年の「オリンピア」。
ナチへの関与における言質を求めて問い詰めるも、自らが関わってしまった現実をみつめつつ、取り乱すことはあれど、しっかりと当時を振り返り否定しつつも、シンプルに作り込まれたストーリーのようにも思えた。
ただ、観続けていると彼女の作家としての純粋さや飽くなき探究心に徐々に次第に引き込まれる。ヌバ族の作品は「オリンピア」のルーツとも言えるだろうし、名声も批判も聞こえない海中の世界に夢中に身を投じる姿にも。
批判と共に生きた人生は如何許りかと察するに余りある。
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