レナードの朝のレビュー・感想・評価
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レナードが教えてくれたこと
心温まる感動作と思って観たのですが、それだけでなく、思っていたよりも更に深みがありました。
ロビンウィリアムズとロバートデニーロの笑顔がかわいらしくてとても素敵。
デニーロの演技はやっぱり凄いですね。難しい役どころでも自然に魅せてくれます。
ロビンウィリアムズはこういう役が本当に似合いますね。優しくて真面目な医師の役です。
セイヤー先生の人柄がすごく好きです。外出先の提案でオペラや博物館などのお堅い場所しか思いつかなかったり、ダンスでおどおどしてたり。なんとも微笑ましい。
この作品、好きなシーンがたくさんあります。
患者達にボール回しをさせたり、音楽を聴かせたり、「庭」がとっても賑やかになるシーン。
医師たちが無言で小切手を置いていくシーン。
レナードが海に入って行っちゃうところや、エレベーターでの「跳ねるな」。
無意識に笑顔になってしまうような温かいシーンがたくさんあります。
しかし、患者たちには眠っていた時差による葛藤が。それを見て医師も…。
そういった辛さも温かいシーンと引き立て合って、とても沁みる。
レナードが飛ばしてしまったセイヤー先生の眼鏡を拾った後のシーン。
セイヤー先生が過去に映ったレナードとのビデオを観る場面はもう泣かずにいられない。
一番好きなのはやっぱり、あの2人のダンスシーン…切なくて、でも幸せで…心にきます。
ラストも素敵。レナードが教えてくれたことが、変化をもたらした。
きっとこの目覚めの奇跡にはいい意味があったんだ、と思わせてくれます。
人生にはどうにもならない辛いこともある。それでも希望はあると教えてくれる。
日々過ごすうちに時として忘れてしまう、大切なものを思い出させてくれる。
人の温かさを感じる、切なくも優しい作品でした。
ケアの視点から
医療現場が舞台だが、良い意味で介護の現場のような描写だった。
『やれることはなんでもやってみる』
それが医療的ケアだろうが介護だろうが、「その人のため」と思うならやってみる。
いくつもやってみて、その中から1つでもプラスになれば良いじゃないか!
責任がどうこう、前例がどうこう… 糞食らえ!
そうして新薬を使用し、回復が見られた。
その後問題が発生しても逃げず、一緒に苦労する。
これこそが「対人の仕事」なのだ。
終盤でキュートな女性が起こした行動、これこそが「寄り添う」ことなのだと象徴的であった。
少し古い映画ですが、テーマは全く古くない。
福祉職の人はもちろん、医療職の人も「対人の仕事」とは何かを考えるために、是非一度は見て欲しい映画です。
与えて奪うことの意味
ロバートデニーロの演技力はすごい。パーキンソン病の祖父の症状をずっとひどくしたような感じがよく出ていた。きっと物凄く研究を重ねたのだろう。
アルジャーノンに花束をとよく似ていた。一度希望を持ったのに、それがだんだん打ち砕かれていく絶望感は計り知れない。
レナードのお母さんや父親の見舞いをしている女性など、患者を取り巻く登場人物の心情にも思いを馳せられるようなリアルさがあった。
感情を一つの方向に連れて行くタイプの作品では無くて、かき混ぜられる感覚。
心が痛くなるけど、観て良かったと思えた。人間の尊厳とはなんだろうか。とにかくロバート・デニーロの役作りが凄まじくて、とても演技とは思えない。憑依ってこういうことを言うんだなと思った。
病から劇的に目覚め、再び戻る様が『アルジャーノンに花束を』と重なり...
病から劇的に目覚め、再び戻る様が『アルジャーノンに花束を』と重なりました。
好きになった女性に、病が進行した姿を見られたくないレナードと、さよならを告げたレナードの手を強く握りしめる握りしめるポーラ。レナードとポーラのダンスシーンが好きです。
幸せ
ささいな日常の幸せ。
この一瞬、一瞬をを楽しむことが大切なのかもしれない。
今は辛いけどこれは、将来いつか幸せになるためだってのは違うかな。いつかなんて、一生来ないのではないかな。今が辛くてもそこから幸せを感じ取ることが大切なのでは。
と言うより、将来いつか幸せになるから!って幸せ感じることを先延ばしにして、今の幸せを感じ取ろうとしないことが哀れなのか。 うん、恐らくこれだな。今を感じろ的な。
友達と会話できること、食事が出来ること、歩けること、思いを伝えられること、幸せだな。
タイトルなし
レナードが身なりを整え、食堂でダンスを踊り、窓から人を見送る。
この一連の流れはそのBGMと相まって、映画史に残る最も美しいシーンの1つだと思う
映画を観て良かったと思わせてくれる
主人公の医師として治療し続けるいつまでも変わらない姿と
周囲が良い意味でも悪い意味でも変化していく姿の対比が心に残る
変わる観方
あまり好きでない難病ものに、これまたあまり得意ではないロビン・ウィリアムスである。若い頃にはそんな食わず嫌いなバイアスのかかった見方をしていた。
この俳優も、同性愛者であり、自ら死を選ぶという、まるで彼がそれまで演じてきた数々の個性的な人間の中の一人のような生涯を生きた。
そのことを知ってから、彼の出演した多くの映画を観ると、なんだか胸が苦しくなる。
実話をもとに
涙なしでは観れません。とても感動した。映画として物語は終わっても、現実は続いていて、脳炎患者に対する医療の今がどうなったのか、とても気になります。
仕事、遊び、友情、家庭、小さな温もりを改めて思い出しましょう。
難病患者とその医者との交流を描く感動作
医師・オリバー・サックス著作の医療ノンフィクション『レナードの朝』が映画化。
難病の患者さん、その治療挑む医者との交流を軸に描かれています。
実話が基になっているので、より感動しました。
Let's Begin...
医者の苦悩と患者の苦悩が伝わってきて、とても感動した。ロバート・デニーロとロビン・ウィリアムズのコンビも良かったし、ノンフィクションだということで、リアリティがあった。
切ないけど、良い映画
こんな難病があるのですね。不思議過ぎる。こういう映画を通して、アメリカ人の懐の深さ、寛容さを感じます。そして陽気さも。ロバート デ・ニーロ、ロビン ウィリアムズの演技はピカイチ!
the summer of 1969
長年閉ざされていた意識が解放され、各患者の自我が目覚めていく過程が感動的でした。生の喜び、失った年月の重み、そして再び生を奪われていく残酷さ。人間とは何か、何が人間を特徴付けるのか、生きるとは何か、様々なことを考えさせられる良作でした。
Robin Williamsは多くの素晴らしい作品に出演して、大勢に感動を与えてくれたのに、彼自身の人生の最期は苦しかったようで大変残念です。
"People have forgotten what life is all about. They've forgotten what it is to be alive. They need to be reminded. They need to be reminded of what they have and what they can lose. What I feel is the joy of life, the gift of life, the freedom of life, the wonderment of life!"
Bryan Adamsは無関係ですが…
"...those were the best days of my life back in the summer of 69♫"
言葉にならない、できない。なんだこのやるせなさは。 こんな病気があ...
言葉にならない、できない。なんだこのやるせなさは。
こんな病気があるんですね、そのことにまずショック。今はあまり聞きませんが、もう大丈夫な世になっているということでしょうか。
新薬が劇的な回復をみせる感動の物語なんだと、途中思いました。
さらに物語がすすみ、回復した人々の感じる厳しい現実に、なるほどこれはただの感動物とは一味違うのだな、そう感じました。
しかし、まさか、まさか。
ロバート・デニーロとロビン・ウィリアムズの演技はさすが名優。そして有名なダンスシーンと見どころ満載。見ずには死ねない一本認定です。
ただ、せつなすぎる。胸が重く、痛い。
2つのシーンが印象的でした
見終わった直後にレビューを書いています。
気分としては感傷的です。
ひとまず、映画を思って疑問だった箇所を調べたので、メモ的に残します。
Q.何故レナードにはパーキンソン症状が再発するようになったのか?また、ラストのシーンで全ての患者が元の症状に戻ってしまったのは何故か?
A.Lドーパに対して耐性が出来てしまったから
Q.実話かどうか疑わしい箇所があったが、本当に実話か。
A.エピソードは実話。しかし、映画で描写される患者の症状は科学的でない部分もあるとのこと。実話を基にしたフィクションという言い方が正しいかも。
嗜眠性脳炎という疾患にLドーパ(現在でも抗パーキンソン薬として用いられている。)を投与した結果、患者は一時的に「目覚める」が、耐性ができるため、眠りの状態に戻ってしまうという話。
すごく人間らしさだとか、人間の尊厳について考えさせられる映画です。
個人的に好きなのは、眠りの状態にある患者が反応する音楽に違いがあるというシーン。
クラシックにもジャズにも反応しないけれどもジミヘンのパープルヘイズには反応する患者にはシビれました。ロックというジャンル
の性質と相まってかっこよく見えたのかもしれません(ロックは個々人の思いが強く表れる音楽だと思ってます)。
レナードの症状が悪化した際に「カメラを持ってこい!」とセイヤーに告げるシーンも印象的です。他の患者よりも症状が進行している自分だからこそ、経過を観察させ、自分の姿を見て学べと伝える。
レナードは再び自分が「眠る」ことを分かっていて、それまでに自分が生きた証を残したいのではないか。その思いが強く出たのがこのシーンではないかと解釈します。
これらシーンをまとめると、「人間はそれぞれ違った存在であり、それを証明する欲望を持つ」のではないかと思いました。
まだ頭の整理がついていませんが、ひとまずここまで。
何度観ても素晴らしい作品!
精神を病むこととは何なのか?こんなことが実際に起こったようですからね。ロバート・デニーロの演技が凄い! (大好きなロビン・ウィリアムズが亡くなった。追悼の意味を込めて、ロビンの作品を観る。[購入])
実話を基にした作品 ふつーに泣ける。自分がもし30年たって目覚めた...
実話を基にした作品
ふつーに泣ける。自分がもし30年たって目覚めたらと思うと恐怖でしかない。
役者の演技力すごすぎる。さすがの名優二人。
心情まで忠実な実話に基づく作品
ロビンウィリアムズが大好きなので鑑賞した作品。自分のためが微塵もない、患者のための優しさがにじみ出ている役。でも驚いたのはロバートデニーロが若っ、演技も上手っ!ということ。物心ついた時にはマフィア役の似合う大御所だったが、そうなるのは当たり前だとこれを見て思う。アルパチーノのセントオブウーマンでの全盲の演技といい、往年スターの凄さはすさまじい。
病歴に脳炎があり今まで特定のものへの反応しか見せず石のようだった患者達が蘇ると、一人一人、世俗的だったり妻命だったり歌が好きだったり、生き方も性格もそれぞれ全く異なるごく普通の、時には悪いところもある人間で、障害者は無垢で純粋という希望を持ちがちだったり、同じ症状でくくってしまいがちな健常者の先入観に気づかされる。レナードが動き出すと、石のようだった期間にもセイヤー医師や看護師の言葉をちゃんと聞き覚えていたり、1人の人間として機能している事を深く心に留めさせられる。患者達が一気に蘇るシーンは、勝手にもっと騒がしくスリラーのようになるかと予想したが、実際の映像はとても幻想的で優しくあたたかい空気に満ちていて、美しかった。上司役以外はセイヤー医師の奮闘に刺激されて院内での働きぶりが変わったり、患者のために心を込めてお世話をしていて、このようなあたたかさが画面を通しても伝わってくるのは、本当に理解が深い製作陣だからなのだと感じた。
進んだかに見えた治療効果による劇的な改善が、かえって病気が人から奪っていたものを浮き彫りにする。良くなったら、良くなった時を知ってしまったが故に、また失う事への不安に襲われたり、子供の頃の発症から数十年石のようになった我が子を介護していた母親は、目覚めて中年に差し掛かった息子の女性への興味や独立心に困惑する。どうなっても問題や懸念がある、病気の一筋縄ではいかない難しさ、病状変化に伴う、登場人物それぞれの葛藤が心を揺さぶり、重く考えさせられる作品。
途中で薬が効かなくなっていくシーンで流れる音楽が人魚姫に似ていて、夢のような一瞬の儚さや物悲しさがよく表れているなぁと感心した。
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