レナードの朝のレビュー・感想・評価
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Document of a Medical Miracle
A flash of a film nominated for three Oscars. It's the 1960's, and Williams plays an under-qualified, or perhaps over-qualified physician hired to oversee patients of catatonia. He takes special interest in De Niro's character, who becomes the first-ever patient 'awakened' from the state of paralysis. It's a touching and sad set piece.
後半こそが本作の伝えたいメッセージであったと 思いました
レナードの朝
1990年公開 米国映画
事実のストーリーと
冒頭にでます
難病の患者を医者が奮闘努力して治療する物語だけなら、感動はしても、ここまで心を揺り動かされ涙を流すことはなかったでしょう
子供の時に通称眠り病にかかり30年も眠り続けたレナードをセイヤー医師が治療法を考え出して病院の仲間の協力も得て効き目があると信じる薬を投薬してレナードが眠り病から目を覚まし、同様の症状の患者15人も回復するのは前半に過ぎません、そこでこの映画が終わりであったなら、感動のストーリーの映画であっても、これほど長く愛される映画にはなっていなかったでしょう
その後半こそが本作の感動の主体であり、本作の伝えたいメッセージであったのだと
思いました
で後半はどうなるかというと
結局、薬の効果は長くは続かず、健康に戻ったのはひと夏だけの間のことでレナードや他の患者も元の眠り病に戻ってしまうのです
一時的にせよ、健康に回復したレナード達の姿
健康の有り難みがひしひしと伝わります
健康だからこそ人間は自由を求めるのです
病気の身体では自由を束縛されていても関係ないのですから
そして薬が効かなくなっていくのを感じて不安におちいるレナードや患者達
そしてレナードとポーラとのつかの間の恋のときめき
意思を伝えられるのももう最後と、彼女にさよならを告げ握手をすると、ポーラはその手をはなさずそのまま病院の食堂でダンスを踊るのです
そのシーンのなんと美しいこと!涙がこぼれてしまいます
夜が来て目を閉じたら翌朝が来るなんて当たり前のことがそうではない不安
どれほど恐ろしいことでしょう
レナードの母はもう高齢ですが彼女にとってはレナードはまだ子供のままなのです
レナードと一緒に彼女の心の中のレナードも眠り続けていたのです
眠るのを怖がるレナードに子守歌を歌う母の姿は涙を誘います
病院の窓は、蔦がらにデザインされていても鉄の格子が嵌まっています
庭にでようとしても力ずくで止められるのです
患者達は石像のように動かなくなった肉体の中に閉じ込められていたのに、回復してもなお、病院の中に二重に閉じ込められているのです
人間とは一体何なんでしょう?
閉じ込められていて、人間扱いされていないと怒ってみても、病気で動かない肉体の中に魂を閉じ込めらたなら、人間扱いされてないと怒ることもできはしません
病院はそうした患者でもしっかりとケアしてくれますが、
魂は閉じ込められたまま、人間の自由なんか夢のまた夢です
「人間の魂はどんな薬よりも強い」と終盤でセイヤー医師は語ります
「仕事、楽しみ、友情、家族、何より大切なもの、それを忘れています
純真な気持ち」
それは、すなわち愛です
つまり愛の力こそが閉じ込められた魂を救い、そして肉体をも救うと
セイヤー医師は、そのことをレナードから逆に教えられたのです
レナードは映像の中で「学べ!学べ!」と何度もいっています
それは彼の病気の症例のことだけではなかったのです
何十年振りに健康に戻った患者達の外出先の行き先をサボテンの植物園に設定してしまうほど、人の心がわからない人間に、自分の殻に閉じこもっていた人間になっていたことに今更ながらセイヤー医師は気づいたのです
これじゃダメだとダンスホールに連れて行ってくれたのはきっとエレノアでしょう
身体は健康でも、レナード達とは逆に自分自身の魂を自ら閉じ込めている病にかかって病状は進行しているとセイヤー医師は気づかされたのです
彼は大急ぎで自分の症状に効く特効薬を処方します
「エレノア!」と
命を与えてまた奪うことになったことをセイヤー医師は結果として親切なことだったのだろうかと、「つらい」と自分を責めます
しかし、エレノアは「それはあなたが親切な人だからよ」と慰めてくれるのです
苦しんでいるセイヤーの魂に共感して、励ましてくれたのです
それがセイヤー自身だけでなくレナード達患者にも効く人間共通の最良最強の薬だったのです
介護施設に行くと、レナード達ほどではなくても本作の患者のような人を見かけます
彼等、彼女達も健康な魂がもう自由にならなくなった肉体の中に閉じ込められて抜け出せなくなっているだけなのかも知れません
たまの面会に来てくれる家族の愛こそ最良の薬なのだと思いました
寂しい気持ちになった!!
有名作品ですが観た事はありませんでした、薬の投与の話で面白くは無いですが、仮初めの希望を描いていて、また清らかなBGMも相俟って寂しい気持ちになりました。
ロビン・ウィリアムズの温かさとロバート・デ・ニーロの細部にこだわっ...
地味だがいい映画
learn meから30年以上
実話をもとにしたストーリーということで、ハッピーエンドというわけにもいかないですが、印象に残るセリフがたくさんあり、心に残る作品になりました。
主人公が症状が戻っていってしまう絶望の中でも、
「learn me」と言いながら自身の記録を撮らせるシーンがなんとも切なかったです。
この作品から30年以上経ち、このような事例から学び、この病気の治療はどれほど進んだのか。
少し気になり調べてみましたが、まだまだ完治に至る治療法は見つかっていないようです。
「命は与えられ、奪われるものよ」というセリフが、とても心に響きました。
この病気でなくても、人は皆命は与えられ奪われるもの。
奪われる時・状況は誰にも分からないから、きちんと生きたいし、正直にいたいなと思いました。
セイヤー医師の努力は無駄ではなかった
30年間植物状態だった患者が薬物投与で覚醒。 しかし、現実は厳しく...
切ない。
期待した分、失望もでかい
印象的だったのは、レナードが少年時代に、ボードウォークのベンチに名前を刻むシーン。なぜか今でも忘れることのできない強い印象を受けました。このとき、彼は思い通りに動かせない手の動きに困惑するのですが、それが病気の兆候であるという、映画らしい導入で、この主人公にいっぺんで感情移入してしまいます。
そこからすぐに障害のあるレナードを演じるデニーロに移行し、ロビン・ウィリアムズと邂逅するまでが丁寧に描いてあります。ここまでは本当にやさしさの極みのようなストーリーで、この先どんないいことが起きるんだろうと、ワクワクして見ていました。
ところが
ここから先は、悲しい出来事の連続で、目を覆いたくなるような展開でした。『アルジャーノンに花束を』のSF要素を取り除いたようなお話でした。最後の感動もなく。私としては、かなり残念な一本です。もう少し何とかならなかったのかと。
日は昇るがまた沈む。私たちはその中で生きている。
「目を開けたら次の日の朝だよ。」この言葉にレナードは救われたと思う人が多いと思う。でもこの言葉は生きていることを当たり前に思っている人にしか言えない言葉だと思う。目を閉じたらもう目覚めないかもしれない。それを身をもって知っているレナードは、この言葉を聞いた時に本当に安心して寝たのだろうか。
レナード達は目覚めていた数日、今起きていること、歩いていること、話していること全てに喜びを感じていた。同時にそれが当たり前でないことも感じていたんだと思う。だから自由に散歩したいとあれだけ声高らかに訴えたんだと思う。結局叶わぬ願いとなり、また起きれなくなるまで彼らは患者のまま過ごした。
この映画は実話なため、何かメッセージを物語から汲み取ろうとするのは見当違いだと思う。でもひとつだけ、当たり前すぎて何度も擦られた言葉だが、今生きていることに感謝しよう。そういうことを映画ではなくレナードは伝えたかったんだと思う。
人生とは残酷で美しく儚い
見逃していた名作をと鑑賞。レナードの人生を語るシーンは心に深く沁みて。そこからの悲しい展開。見てて心しんどくなる。これが実話というドラマ、残酷さ。人生ってと考えてしまう。心に響く。名作でした。
デニーロ作品で一番好き
ロビンウィリアムズの満面の笑みってなんであんなに涙を誘うん?
デニーロの患者役も素晴らしい!熱演!
悪い役が似合う奴は全員 こういう特異な配役やって欲しい
アルパチーノの知的障害者役もそうやけど、
悪人が似合う奴はこういう物悲しい身体的特徴がある役めっちゃ合う
映画について調べると、
原題は「awakenings」 (目覚め)
納得
だが薬の効果で一時期劇的に効果が生じるが、
その後効果が減弱することを「目覚め現象」とも言うらしい
そう思うとこの原題にはニ重の意味があったんかとラストに向かうストーリーと重ねて腑におちおち
ちなみにホンマは医者役でデニーロはオファーされてたけどレナードをやりたい!と言い出しこの配役になったらしい
レナード役をかって出るデニーロの役者根性すごい
感動しました。。。
素晴らしかった
ダンスシーンの美しさ
さよならを告げて立ち去ろうとするレナードの腕を離さず、ゆっくりと体を寄せてダンスするポーラ。体の痙攣が止められないレナードなのに、ゆっくりと体を動かしているうちに、だんだんと痙攣も治っていく…。
実話をもとにしているとはいえ、きっとこんな事実は、実際にはなかったことだろう。
でも、映画的な表現として、深く深く心に刻まれる素敵なシーンだった。
残念ながら、薬の効き目は長くは続かなかった。
しかし、薬以上に大切だったのは、彼らへの周りの人々の眼差しと関わり方。そのことが、2人のダンスで象徴的に描かれる。
恋した彼女を前に、精一杯痙攣を抑えようと振る舞うレナード。そのロバート・デ・ニーロの演技が素晴らしい。
ドクター役のロビン・ウィリアムズも、患者たちとの関わりから得られる医師としての喜びと苦悩を、表情と仕草を通して、気持ちが体から滲み出ているかのような演技をみせる。
出てくる街の風景も、時代の雰囲気も、あと、今ではすっかり見なくなったナースキャップや小切手などの小物等も、観ていて懐かしい。
間違いない名画の一つ。
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