「ヤク中のロクデナシ、でも愛すべき最高のミュージシャン」レッツ・ゲット・ロスト まっちゃまるさんの映画レビュー(感想・評価)
ヤク中のロクデナシ、でも愛すべき最高のミュージシャン
ウイリアム・クラクストンが撮ったチェットの写真が好きだが、この作品は監督ブルース・ウェバー、甘い空気感と鋭さを捉えたミュージシャンの美しい写真が有名な写真家、どちらの写真家の撮ったチェット・ベイカーも美しく格好良く、それだけ人の心を捉える画になる存在なのだと思う。
大好きなチェットのドキュメンタリー4Kレストア版ということで、勇んで鑑賞。つくづく、この人はその時代だから生きられた人で、今だったら絶対アウトと思う。本当にロクデナシ。でも、何故かミュージシャン仲間も、女性達もほっとけない。
彼の魅力はその声と、唯一無二のラッパの音色。レコーディング風景があるが、若干曇ってはいるけど、でも58歳でも全盛期とほとんど変わらないあの声。ドラッグと酒に溺れてるはずなのに、声が守られている不思議。生まれながらのミュージシャンと語られていたが本当にそうなんだと思う。ただ代わりに見た目がかなり老けていて70歳と言っても不思議ではないくらに見えた。58歳、早すぎる死だけど好きに生きたのだから神様はやはり平等なのかも。
ファンには最高の映画でした。
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