レザボア・ドッグスのレビュー・感想・評価
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映画オタクによるミクスチャー音楽のような…
新しい映画だ。改めて見直すとタランティーノの原点であり、彼の作品のエッセンスが全て詰まった面白さが溢れ返る。映画好きの鑑賞者は思わずニヤリとするシーンも多々あり、サントラもバツグンにカッコいい。俳優たちも灰汁が強くて曲者揃いなのも魅力の一つである。映画と音楽オタクが作品を作り出すとこれほど見応えのある濃密な作品が出来ることの証明でもある。数年後、彼の最高傑作だと私が思っている「パルプフィクション」が作られるのも良く理解できる。オタクにチンピラ要素を混ぜて、彼のダンディズムで作り出せば、こういうのが出来上がる訳だ。アクション映画史へのオマージュとも、取れなくもない。
この小ネタでよくこねました
タランティーノ監督のデビュー作品。
ハーベイ・カイテル目当てでデジタル・リマスター版を鑑賞。映像はとても鮮明できれいだった。
実際の宝石強盗場面はなし。
潜入捜査官(警察の犬)が仲間の中にいなきゃ失敗しなかったとホワイトとピンクが瀕死のオレンジ(ティム·ロス)をほったらかして、腹を探り合う。集合場所の倉庫で横たわるオレンジの出血量は相当なものなのになぜか顔色は最後までまずまず保たれていた。最期は三つ巴で撃たれ、深傷を負ったホワイトに応えるオレンジ。義理人情に熱いホワイトにせめてもの恩返しと思ったのか、どうせ二人共おしまいだと思ったのか?
ティム·ロスって、顔は真面目なのにコメディ味のある演技派だねぇ。インクレディブル・ハルクなんかみると完全に三枚目だし。
ハーベイ・カイテルが脚本を気に入って主演とプロデュースを買って出た二人にとってラッキーだった作品。
ブラウン(Qタランティーノ)のライクアパージンのくっだらない解釈のオープニングはまるで落語のマクラ。
プロの強盗なのに1ドルのチップもケチるピンク。
最後、ピンクはきっと逃げたね。
なんか落語っぽい。
コードネームが色。笑点?
黄色はさすがにイヤだねぇ。
この小ネタで2時間近く引っ張るなんて、当時としては新鮮で、そりゃウケるに違いないや。
ブルーが無口で一番悪そうだと思ったら、エドワード・バンカー、本物の元·犯罪者でした。
くだらいことに意味ある
何度も観たけれど、映画館では初見。映画館でみると低予算で作れられているな~としみじみ思う反面、家で観るより面白く感じました。
テンポが良い。
小気味よい会話劇サイコー。
良く纏まっている。
時間も丁度いいくらい。
良くてできている。
大金使わなくても脚本と構成と役者が上手ければ映画ってのは面白いって思えるお手本のような作品。
舞台劇のような作品なので役者がシッカリしてれば、リアリティーレベルが「どうのこうの」というお話でもないです。
銃も重みがあって良い感じです。
「血は相変わらず出すぎやな」とは思いましたが。
今まで気が付かなかった役者の細かい表情、演技も映画館だからか気づけたのでしょうか、それともそこに気がつけるようになったのか。
スクリーンにかかった時は観れなかった、古い映画を上映してくれるのは本当にありがたいです。
トランプの踊りを何処かで見たなことあると思っていたら、Mr.ブロンドのダンスでした。
ここから始まるタランティーノの世界
鬼才
1991年クエンティン・タランティーノ
監督の初期作品。若干28歳の鬼作で力作。
本人もブラウン役で登場。若々しい。
強盗を指示する親子とそこにかき集められた
強盗集団。宝石を強奪に。
お互いの名前、出身地、職業は言わない約束。
強盗犯6名には色の名前を付けられる。
くだらない雑談と小話からテーマソング
Like a Virgin が流れてくるのもセンスがある。
彼らしい、音楽、無駄話、バイオレンスの
バランスは凄い。自由に操る時系列と個性の
キャラクターを満載にして楽しませてくれる。
脚本も良いよね。
ブロンドが警察官を殺戮しようとするシーンも
残虐だが軽快な踊りと音楽をあてがうとは。
恐ろしさの中の対比を感じる。
寄せ集め軍団なので、何が起きるか分からないし
根っから悪だが、其々の人情と人間性を演出。
次第に疑心暗鬼になっていく心情も分かる。
オレンジの小話をするシーンは
緊張感が伝わり、観てる側も同じ感じに陥る。
テンポの良い会話劇と演出、監督独特の
才能を改めて実感した作品でした。
真面目なタランティーノ
第1作目らしい感じがよかった。タランティーノ自身の演技もよかった。
強盗団のメンバーが集まる最初の場面の会話がいい。悪そうだけど、憎めない。上下関係もなく、冗談を言っているが、時々、緊張感が高まる時があり、引きつけられる。
拷問されている警官のそばで死んだようになっていた男が、突然、拷問している仲間を銃で撃ち殺すシーンは、何度見てもすばらしい。
撃ち殺された男は、撃たれる前に踊りを踊りながら、警官の耳をカミソリで切り取っていたが、肝心の切り取る場面はカメラが目をそむけた。耳が切り取られるのを見ずにすんだので、ほっとした直後に、カメラが切り取られた耳を映し出す。耳のない側頭部も映すが、一瞬だけ。その側頭部は血があまり流れていないので、ちゃんと見たい気もするし、見てほしそうに作っている。
警官を拷問した仲間が殺された後、ホモらしいボンクラに見える仲間がやってきて、拷問した男を撃った男を問い詰める。そのあげく、拷問した仲間を撃った男を殺そうとすると、その男をかばう正義感の強そうな男が立ちはだかる。みんな、それぞれ別の理由で、誰かをかばい、別の誰かの行動のじゃまをする。最後はうまく立ち回って、こっそり隠れていた奴が引き金引いたのかな?
はらはらどきどきする映画でも、ヒッチコックの場合、物事の偶然の成り行きが重視されるが、この映画は、物事の成り行きよりも人間関係に重きが置かれていて、そこが面白い。
ラストシーンの謎
ホワイト、ジョー、エディの三つ巴。三つ巴と言っても銃口はホワイトはジョーに、ジョーはオレンジに、エディはホワイトに、とエディに銃口は向けられていません。
ですがホワイト、ジョー、エディはほぼ同時に倒れています。
「レザボアドッグス エディを撃った」で検索するとなるほどな理由を知ることが出来ました。
また最後オレンジはなぜ自身の正体を明かしたかにも納得な解釈を知ることが出来ました。
軽妙洒脱な音楽と凄惨な銃撃戦のアンバランスなバランス
1991年に制作されたクエンティン・タランティーノ監督のデビュー作が、デジタルリマスター版で上映されるというので観に行って来ました。強盗団のボス・ジョーとその息子・エディが、6人のプロ強盗を集めて宝石店を襲ったものの、情報が警察に漏れていたらしく、強盗団は窮地に追い詰められていくというお話でした。
本作の面白さは、銃撃戦や”警察の犬”が誰であるのかという謎解きにもありましたが、冒頭のレストランのシーンで繰り広げられる、強盗団たちの卑猥で差別的で文字通りクソッタレな会話に代表される、登場人物たちのセリフ廻しにあったように思います。ドンパチにより直ぐに人が撃たれるシーンが連続しますが、そうした実弾のやり取りよりも、セリフのやり取りの方が刺激的に感じられたというところです。
また、最終的に”警察の犬”だった強盗団の一員が、自分を最後まで庇った別の一員に自らの正体を明かし「すまない」と謝るシーンは、凄く日本的な感じがして、それまでの凄惨なシーンや下卑た会話などが吹っ飛んでしまい、実に感動的な気分に浸ることが出来ました。それぞれ注目するところは違うかも知れませんが、やはりクエンティン・タランティーノの名を世界に知らしめた作品だけのことはあると感じました。
終盤の見所である3人の登場人物が銃を向け合うシーンは、”メキシカン・スタンドオフ”というそうですが、個人的にこのシーンには疑問が残り、今一度ここを確認するために観てみたいと思うところです。
因みにこのシーン、発表後しばらくして香港映画の「友は風の彼方に」のパクリではないかという指摘を受けたそうだけど、タランティーノ本人は「続・夕陽のガンマン」のオマージュだと言って憚らなかったそうだ。
あとセリフ以外にも印象的だったのが音楽。レストランでの強烈な会話のシーンの後、強盗に出陣するシーンに掛かるのが「リトル・グリーン・バック」。どこかで聞いたことがある曲だなと思ったら、サントリーのウイスキーのコマーシャルソングとしても使われてました(笑)それ以外にも、1970年代を中心としたサウンドトラックは、いずれも銃撃戦や下品な会話には似つかわしくない明るく軽妙洒脱な曲調の曲ばかり。こうした曲と似つかわしくない凄惨な銃撃戦シーンというアンバランスを、見事にバランスさせていたことも、タランティーノの名を高からしめた一因だと確信しました。
最後に「レザボア・ドッグス」という題名について。”警察の犬”が誰であるかがテーマの一つであることから、”ドッグ”というのはそのことなのかと思いましたが、英語の”dog”には、そもそも日本語の”犬”にあるような”スパイ”とか”回し者”と言った意味合いはないようでした。敢えて言うなら”poodle”(プードル)とか”lapdog”(ラップドッグ=イギリス原産の愛玩用の小型犬だそうです)には、”人の言いなりになる人”という意味があるそうですが、本作の登場人物とは正反対の人物像という感じです。そもそも題名は”ドッグス”と複数形になっているので、1人だけ紛れ込んでいると思われる”警察の犬”を現した言葉ではないものと思われます。むしろ、何にでも噛みつく”狂犬”を意味したものと考えると、しっくりと来る気がするところです。
また”レザボア”とはどんな意味なのか?辞書を調べると、”reservoir”とは①タンク、②貯水池、③蓄積と言った意味を持つ単語らしいです。となると、「レザボア・ドッグス」を直訳すると”何かを貯めた犬たち”みたいなことになりますが、さっぱり訳が分かりません。ネットで調べても諸説あるようで、こうやって観た者に色々と推理させることが、タランティーノ監督の主眼だったんじゃないかと捉えることにしたところです。
そんな訳で、”メキシカン・スタンドオフ”に関する若干の疑問も残りつつも、セリフや音楽、そして迫真の銃撃戦と、色々と楽しめる要素が満載だった本作の評価は、★4とします。
銃で撃たれたら人は死ぬ
筋が通ってる(ネタバレ有り)
タランティーノの映画については、これとパルプフィクションだけ見てます。
共通してる点としては、やってること自体は人を傷つけてるんだから間違ってるというか悪いことなんだけど、なぜか登場人物本人なりに筋の通った行動だと観ている観客側にも思わせる力がある、というところだと思います。そもそも出てくる人がだいたいみんな悪いやつなのであてにできるのが自分の感情だけっていうのもあるかもですが。
Mr.ホワイト、およびパルプフィクションのブッチが終盤にとった行動は、自分の保身を優先する見方からするとバカなんじゃない?と言わせてしまうような行動なんですが、純粋にこいつが好きだから助けたい、とか、あまりにひどくて見てられないから助けたい、とかそういったある意味自然な人間の感情に任せた行動である(と思われる)がゆえに、すっごくかっこよく見えちゃうんだろうなと思います。三つ巴で銃を突き付けあうときのホワイトの表情はものすごくよかったです。
あと、ピンクはどうなったんだろう。
今観ても新鮮で傑作
ほぼ会話シーンだけなのに
残酷だけど良いところもあった。
男たちが言い争いをしていると、カメラが引いて右端にギャングブロンドの後ろ姿が現る。しばらく眺めていたのかな。このカメラワーク良かった。
宝石店を襲う画面が出てこない。だから、想像力を掻き立てられる。
警官の片耳を切り、オイルに火を着けようとした瞬間、瀕死の刑事がブロンドを銃撃してスカッとした。
人間くさい
タランティーノ作品は「パルプ・フィクション」(94)に続き2本目の鑑賞。
レザボア・ドッグスの意味は「たまり場の男たち、盛り場の不良ども」という説や「ネズミを追いかけ回す走狗」という説があるらしい・・・
誰が主役というわけでもないが、黒スーツの男たちが犯行現場での様子から仲間に対し疑心暗鬼のとらわれ「犬」の疑いで展開する会話劇というか群像劇。最初の食事のシーンのカメラワークなどはタランティーノならではなのかというところ。
100分とそんなに長くはないので、会話劇を最後まで一気に見てしまう感じでとても面白かった。
暴力的な場面は多々あります。どんなに悪いことをしてもみんな自分だけは助かりたいと思うんだろうね。そんな気の小さい人間のくさい話でした。
休みの日の新宿は満席でした。
理解できない
スタイリッシュ
スタイリッシュでかっこいいって。舞台はほぼ倉庫なのに、会話と演技だけで作るこの、タランティーノスタイルのかっこよさ。やはり普通ではないタランティーノ。かっこいい。凄い久々に見たが、古さを全く感じない、かっこいい映画。
タランティーノ監督のデビュー作品
祝!鑑賞!
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