ルディ 涙のウイニング・ランのレビュー・感想・評価
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周囲を動かす熱意
学力も運動神経にも恵まれないルディが、学力もフットボールの成績も優秀なノートルダム大学へ入るのは、無理でしょっていう周囲と同じ視線で途中まで見ていた。むしろ、現実を直視せず、いつまでも夢ばっかり語っている子供じみた青年に見える。大学への編入試験も受からなくても、フットボールの整備員の補助の仕事をし、管理室に寝泊まりさせてもらい、友人に女の子を紹介することで勉強を教えてもらって、何とか学生生活を維持する。帰省すれば、兄のジョニーと高校時代の彼女が仲良くなっていて落ち込む。それでも、最後のチャンスで編入試験にパス、トライアウトでは熱意が買われて、チームの一員となるも、160㎝代の身長で体重が50㎏では、ディフェンスでは話にならない。それでも、やる気だけは人一倍あったのだろう。とんでもない熱意は、人を動かすのだ。
彼のノートルダムに対する熱意が、周囲の選手たちに伝わり、自分の代わりにルディを出してくれという懇願で、試合のメンバーへ。試合の最後の方で、ギャンブルでタッチダウンを取り、味方のディフェンスで試合へ出場。相手のQBをタックルして、味方に肩車をされて観衆の声援に応えるというところで物語は終わる。
夢を諦めなければ実現するという感動物語だが、冷静になれば、最後の数十秒出場だけでってどうなのって思いも残る。しかし、チームメイトで最後まで出場できなかった選手も描かれ、グランドの管理員の黒人役、最高の大学の最高のチームで素晴らしい時間を過ごしたことの価値がわかるか?とうセリフで、勝つことだけがすべてでないという思いに至る。
実話を基にした映画ということで、説得力がある。才能があっても、熱意がないと成功できないって確かにそうですね。主人公が置かれた状況で、このような奇跡に近い成長を遂げたということには、やはり敬意しかない。
この映画も、本人が映画関係者に売り込んで映画化されたとか。しっかりしています。
ベタな話だけど泣きそう。
スポーツ映画は秀作が多いですが、この作品は1.2を争う傑作です。
特にプレイシーンの迫力は歴代No.1です。
但し、Footballの基礎知識がないとちょっと厳しいでしょう。
参考
①ノートルダムは名門校の一つ、ではなく、プロ野球なら巨人、大リーグならYankees、NFLならDallas Cowboys、高校野球なら全盛期のPLと横浜を合わせたような、図抜けた超名門です。Indiana州にありますが、一番近い大都市はシカゴです。
②Footballは攻撃と守備が完全に分かれていて、選手もそれぞれの専門家です。ルディは守備の中で一番後ろに構えて、主にロングパスを受けるWide Recieverに対応し、且つ守備の最後列で相手の攻撃の最後の砦になるDeffensive Backです。細身で足が速くて反射神経の者が努めます。プロは殆ど黒人。
③試合の最終面、残り10秒なので、攻撃側のノートルダムは適当に時間を潰せばいいのですが、無理やりタッチダウンを奪って(ギャンブル攻撃といいます)攻守を交代させて、守備選手のルディを試合に出すように仕向けた、ということです。
④ルディの最後のタックルは「ブリッツ」という守備技術です。通常、攻撃側のボールを持っている司令塔(QB=クォーターバックです)にタックルに行くのは攻撃側に一番近いDeffensive Lineか二列目のLinebackerですが、時々一番遠いところにいるBacksがギャンブル的に中央突破してQBを直接倒すのがブリッツです。これはプロでも一試合に数回しか出ない大技です。最後の最後にルディのブリッツが決まったので場内狂喜乱舞となったわけです。
ルディの熱意がチームメート全員に認めらたところは胸が熱くなりました...
ルディの熱意がチームメート全員に認めらたところは胸が熱くなりました
試合に出場したときの親父さんと兄貴、ボブ?、
フィールド整備のひとのことを思ったら、涙しそうになりました。
期待し過ぎた
ルディの必死の努力は周りの人達をも動かすほどであり、夢をあきらめない姿勢もとても伝わってきた。
しかし、序盤のずうずうしさや夢を叶えるために手段を選ばない様子は、観ていて
「ん?」となってしまった。
最後の30秒だけ出れた!
最後の30秒しか出れない?
私は残念ながら後者だったが、どっちの感想を持つかで大きく変わる作品だ。
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