「シュールなサイコホラー」反撥 万年 東一さんの映画レビュー(感想・評価)
シュールなサイコホラー
姉に対する嫌悪感と、男性には潔癖な対応を取る内気で変わった女性かと思いきや、スローなテンポで進む物語に何も起こらない雰囲気。
ネグリジェ?から薄らと透けて見える裸体、不思議なエロさを垣間見るロマン・ポランスキーの演出描写、妄想?願望?タンクトップへの執着心。
ヒビ割れ滑る壁から無数の手、現実の境界線が分からなくなる世界観。
食用に皮を剥がされた状態のウサギは、デヴィッド・リンチ監督作「イレイザーヘッド」での"スパイク"を、キャロルが犯されるのは「ツイン・ピークス/ローラ・パーマー最期の7日間」で夜毎のようにローラが襲われるシーンを思い出してしまう!?
意味深なラストはオープニングの目と繋がる、スッキリしない終わり方に疑問ばかり残る反面、中盤以降の怒涛な展開が続きながらのスローなテンポにハマってしまう。
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