「俺の戦争はもう終わっている!」ランボー3 怒りのアフガン kazzさんの映画レビュー(感想・評価)
俺の戦争はもう終わっている!
Blu-rayで観賞。
最新作観賞に備えて、復習。
前作から3年後のシリーズ3作目。
前作の最後、トラウトマン大佐にこれからどうするのかと訊かれ、「Day by day.」と答えてタイの基地を徒歩で去っていったランボーは、そのままタイに留まっていたようだ。
ポスターにもなっている、ハチマキをグイッと絞める後ろ姿で登場したスタローンの肉体は、シリーズ最高にパンプアップされている。
こん棒のような武器を両手に持って闘う賭け試合で、先ずはスタローンの肉体美を堪能させる。
まだソ連がアフガニスタンから撤退する前。
タイの寺院に身を寄せていたランボーをアフガンの戦場へと誘いに来たのは、トラウトマン大佐だ。この人、相変わらず主体性もなければ権限もない。
1作目で終わっていないと言っていたランボーの戦争は、ここでは終わっていると言い、断られた大佐は自らアフガンに赴き、やらかしてしまう。
母国に居場所がなかったランボーは、タイに安住の地を見つけ、自分の戦争に決着をつけたのだろう。
本作のランボーはやや人間味がある。
恩師(?)を救出する目的で自らの意思でアフガンに乗り込んでいるし、現地でゲリラたちと心を通わせる。
ゲリラのリーダーが「アラビアのロレンス」のオマー・シャリフに似てるような気がした。
重火器の敵に向かっていくゲリラの騎馬隊の姿には驚く。
ソ連の基地に乗り込んだり、ゲリラの騎馬隊と共闘したり、前作までのジャングルでの白兵戦とは戦い模様が違っていて、シリーズ中最も派手な戦争アクションだ。
少年ゲリラが欲しがった首に下げだ御守りは、前作で救えなかった女工作員の形見だと思ったいたが、シリーズを続けて観ると形が違っていることに気づいた。
色が同じなので、やはり彼女の形見だと解釈したい。
戦いを終え、大佐が運転するジープでゲリラの拠点を後にするラストシーンは、珍しく微笑ましい会話で終わる。
大事な形見を少年ゲリラに譲るのは、人と連帯することの喜びを呼び戻させてくれたことへの感謝なのだ。
2作目、3作目はあまりいいイメージを持ってなかったので、こうやってkazzさんのレビューを読ませていただき、反省すること多々。
東南アジアの紛争もの作品は多いけど、アメリカが正義を振りかざしていることだけが気に入らないです・・・