「人の親として」ライフ・イズ・ビューティフル FormosaMyuさんの映画レビュー(感想・評価)
人の親として
楽天的なイタリアの雰囲気の中で進行する物語、しかし当初からファシスト的敬礼や黒シャツ隊など時代の不穏なアイテムが登場します。陽気な雰囲気のまま結婚、子供の誕生と進みますが気づけば周りはドイツ軍だらけ、主人公たちも強制収容所へ連行。ここで物語の核心となる嘘を主人公は子供につき続けるわけですが、個人的には実際のドイツ軍はここまで甘くはないだろうと思わせるシーンが多く、ちょっと作品に入り込めませんでした。
しかし、引き続き子供にうそをつくシーンで、「人を薪のように焼くなんてことはありえないだろう?」というセリフは現実に対する強烈な皮肉に聞こえました。最後まで子供に悲しい思いはさせまいとする姿は、人の親ならばそうだろうと納得です。
コメントする