「親としての選択」ライフ・イズ・ビューティフル ARSさんの映画レビュー(感想・評価)
親としての選択
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まず始めに私は戦争モノの映画が1番苦手です。
だけどこれだけは観なくてはいけないと思い、ちゃんと最後まで完走しました。
人類と戦争は切っても切れない縁で結ばれていて、それは過去も未来も関係なく私達に銃口を向けてくる。心に、精神に、肉体に。
私は子を持ったことがないし、今後持つつもりも一切無い。だが、彼等夫婦が選んだ選択(グイドははこれを全てゲームなんだとジョズエに偽り、ドーラは乗らなくてもいいはずの列車に乗り込み強制収容所へと同行する事)は限りなく愛でしかない。
今作は決して強制収容所やホロコーストの残酷さや惨さを直接的には描いてはいない。しかし私達はそんなの別の作品で腐るほど観て来たし、なんなら歴史の授業で学んできた。
冒頭、「これは私の物語である。」から始まるこの作品は大人になったジョズエの語り口で始まり、ジョズエのセリフで幕を閉じる。
収容所に居た時の幼い彼は理解できなかった事が、大人になり父の偉大さと愛を理解し、回想しているといった内容となる。
どんな状況下でも希望を忘れない。
家族への愛を忘れない。
それが彼の生きるための活力となる。
この作品がフィクションであれどうであれ、私達は決して戦争の悲惨さや身勝手さを忘れてはいけない。
他の戦争映画も同じく悲劇を繰り返さないため、作品として形に残し後世に語り継がなくてはならないのだと思う。
それが戦後に生まれた私達の義務なのかもしれない。
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