劇場公開日 1999年4月17日

「このネタを切り口で!」ライフ・イズ・ビューティフル KIDOLOHKENさんの映画レビュー(感想・評価)

4.0このネタを切り口で!

2022年3月25日
PCから投稿

もしかしたら貴方も「こういう映画はあまり見たくないな・・・」という印象をもってしまう映画かもしれない。なんとなく糞真面目っぽい雰囲気がジャケットからだと言っていると言うか・・・この作品がレンタルビデオ店に並んでいた時、私もそう思った。それでも私がこの映画を見たのは、当時仲良くしていた可愛い店員さんから勧められたからである。そして本当に見てよかったと思った。
じっくりスローテンポでアットホームな優しい感じの前半から、緊張感漂う中をユーモアで切り抜けていく後半に移り変わる脚本が実に見事だ。短編映画ならいざ知らず長編映画でこういうやり方で立派な脚本を書いて成功させたのは称賛に値する。エピソードの一つ一つがアイデアに富んでいて最後まで惹きつけられた。
この映画は戦争の悲惨さとか無慈悲さとか残酷さを描いた映画ではなく、人の持つ勇気と愛と知恵と諦めない強い心・・・そしてユーモアの持つ力を描いた映画だ。

タンバラライ