「イタリア男の家族愛が感動的な戦争悲話、そこにある献身と機知の父性愛」ライフ・イズ・ビューティフル Gustavさんの映画レビュー(感想・評価)
イタリア男の家族愛が感動的な戦争悲話、そこにある献身と機知の父性愛
前半と後半で内容と演出タッチがガラッと変わる二部構成の感動作。前半は、美人教師に惚れ込んだ男の情熱的なアプローチでイタリア男の性(さが)を描く。男女の恋の駆け引きではなく、恋に積極的な男の可笑しな行動の騒動記。後半は、一転して幸せな家庭がナチスのユダヤ人迫害に晒される時代の証明の過酷な戦争悲話。献身と機知の父性愛が切なくも感動的に描かれている。男性が本能として大切にすべき二つの愛の表現を悲喜劇にしたロベルト・ベルニーニのひとり三役が素晴らしい。太くて短い男の人生を全うした父親を回顧した語りによる、イタリア映画らしい家族愛の物語だった。
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