「「甘えん坊子ども」の走馬灯」ライオンと呼ばれた男 talismanさんの映画レビュー(感想・評価)
「甘えん坊子ども」の走馬灯
かっこいい車、ボクシング、海、動物、若い人に優しい、誰が敵か正確に見分ける、ユーモア、怖いもの知らず、変装、世界のあちこちを飛び回る;今までのベルモンドの映画が走馬灯のようにめぐった。
ルルーシュ監督の手にかかるとベルモンド映画はこうなるのか!『レ・ミゼラブル』同様、ベルモンドの顔のアップから始まる。その顔は涙を流しているような悲しいような色んなことを思い出しているような、人生に満足したような悔やんでいるような、たくさんの表情だ。監督はベルモンド映画とベルモンド自身の人生を重ねて時間軸を少しずらしつつ、重厚で美しい音楽と共に映像のミルフィーユを作り上げた。
ベルモンド映画常連の俳優が何人も出ていて嬉しかったし、ベルモンドが長年にわたって色んな人間を演じ、色んなタイプの映画を作ってきたことがよくわかるいい作品だった。
おまけ
挨拶「ボンジュール」の言い方と動揺しない練習テストの場面、面白くて納得できてとても好きなシーン!
僕は6~7本くらいしかベルモンドの主演映画は観られていないので、なにも偉そうなことは言えません(笑)。だいぶ、U-NEXTとかでも増えてきてるようなので、「冬の猿」も含めてぜひ拝見します!
こちらもコメントありがとうございます!
>挨拶「ボンジュール」の言い方と動揺しない練習テストの場面、面白くて納得できてとても好きなシーン!
ぼくも、ここは大好きでした(笑)。
『嵐が丘』への共感&コメント,ありがとうございます。恥ずかしながら、この作品を観てから、今さらながらブロンテの原作を読みました。映画はかなり脚色してますが、松田優作のヒースクリフはイメージ通りでした。
talismanさんのレビューこそ、ベルモンド愛に満ちていて素晴らしいです。まさに彼の人生を語っているようでジーンときました。昔観た『愛と哀しみのボレロ』での、ルルーシュの見事な語り口を思い出しました。