「ガンマンの立ち姿が美しいマカロニの名作」夕陽のガンマン シネマディクトさんの映画レビュー(感想・評価)
ガンマンの立ち姿が美しいマカロニの名作
今まで何度もTVやビデオ、DVDで観てるけど、やっと映画館で観られて嬉しいマカロニウェスタン。ストーリーは二人の賞金稼ぎが悪党を退治するシンプルなものだけど、監督のセルジオ・レオーネは、イーストウッド、リー・ヴァン・クリーフのカッコよさを徹底的に引き出して、クライマックスまで盛り上げていきます。開巻,勝手に汽車を止めて堂々と貨車から馬を引き出したり、標的の賞金首が必死になって逃げるのを悠然とした足取りで追いかけてライフルで狙撃する、クリーフの貫禄ある演技に引き込まれます。黒づくめでシルバーがかったベストにフロントホルスターのガンベルトもダンディーで渋いです。対して、イーストウッドはポンチョ姿でむさ苦しいながらも、ふてぶてしいタフガイぶりが頼もしく、荷馬車に賞金首の悪党どもの死体を山積みにして金勘定する所も、スッとぼけてて楽しいです。クライマックスの円形の広場での決闘シーンでは、ここぞとトランペットのモリコーネ節で盛り上げます。左右に垂らした両手を軽く浮かせたクリーフの立ち姿はまさに居合の構えのようで、緊迫感が高まります。役者では主役二人以外では、クラウス・キンスキーがチョイ役ながら光ってました。
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