「キッドの魅力に溢れた作品」ヤングガン(1988) 白波さんの映画レビュー(感想・評価)
キッドの魅力に溢れた作品
大好きな西部劇映画、レンタル屋で見かけ久しぶりに観たくなりました。
これまでのような西部劇と違い、血生臭い演出を省き青春偶像劇のように描かれた作品。
キャストが皆若く、この後に皆大スターに登っていったように感じてました。
私はエミリオエステベスの瞳や嗄れた声色が好きで、パンフでチャーリーシーンと兄弟と知った時はえらい驚いたものです。
それと隠れた目玉はカメオで出ているトムクルーズでしょう。
エステベスと友人で出演。セリフも名前もなく事前に登場シーンがわかっていないとまずわかりません。
物語はビリーザキッドの無邪気な部分が実に活き活きと描かれています。
何というか若く調子に乗った姿が魅力的で、個人的に理想的なビリーザキッド像でした。
作品は軽快なタッチで描かれてますが、西部劇ど真ん中の復讐劇。
それでいて、使用拳銃等時代考証もちゃんと踏襲しており作りが丁寧。
ただ若者の、その青春を燃やし尽くすような一瞬が胸踊らせるんですね。
そうして迎える最後の「仲間ー」の言葉、本当に格好良かった。
最後の最後まで、無邪気で方便なビリーザキッドの魅力に溢れた作品。
実に気持ちが良い西部劇です。
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