劇場公開日 1997年2月1日

「マリサ・トメイ」ミルドレッド kossyさんの映画レビュー(感想・評価)

4.0マリサ・トメイ

2020年12月19日
PCから投稿
鑑賞方法:CS/BS/ケーブル

 23歳の娘なのに不登校で新聞配達をしない・・・わがままな娘が出ていってしまった。監督のニック・カサヴェテスはジーナ・ローランズの実の息子だ。監督として自分を見つめるかのような映画。

 隣人の息子JJを預かることにしたミルドレッドは小学校への送り迎えをしたり、彼に色んな知識を教える。感謝祭の七面鳥・・・インディアンとピルグリムが仲良く食べたことに由来等々。息子夫婦もやってきてモニカ(トメイ)とJJも楽しそう。

 マリサ・トメイが面白い。出て行った亭主の腹いせに男とデートするはずだったのに、すっぽかす電話がかかってきて、汚い言葉を連発。しかもタバコの煙を鼻から出すなど、美人が台無しだ(笑)。

 トラック運転手のビッグトミー(ドパルデュー)と知り合って仲良くなるミルドレッド。恋の行方はそれほど期待できなかった。暴力亭主も戻ってきたモニカ夫妻も再生。そのうち息子夫婦が引越し、母と一緒い暮らしたいという。そして娘アニーも仕事を見つけ家に戻ってくるが、家を売ったあとだった。行き先も告げず、娘と別れるミルドレッド・・・

 新たなる旅立ち。子離れ、親離れ。アメリカの家族らしい結末だが、再生、希望といった人生を前向きに考える内容が爽やか。後半になって笑える部分が少なくなったけど、マリサ・トメイのハジケぶりは『いとこのビニー』に次いで楽しめる。

kossy