南から来た用心棒のレビュー・感想・評価
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歩けたり、撃てはしないだろう。
アリゾナ・コルトは結局金目当てのいかさま師。牢屋に入れられていたのも、イカサマをやって捕まったからだと推測できる。初見は中学2年位の時だと思う。当時はアリゾナ・コルトかっこいいって思っていたが、男の打算が丸見えで、今回見て『最悪の男じゃん』って思った。反面、ダブルウィスキーの人情がかっこいいと思う。
いずれにしても、演出だから仕方ない。でも、やっぱり、ジュリアーノ・ジェンマはニヒルな半悪は似合わない。一方、フェルナンド・サンチョの悪は、この映画を引き立てていると思う。
まぁ、改めて見て、矛盾だらけで、折角のジュリアーノ・ジェンマのアクションが生かされていないと思う。
昔は大好きな映画だったけどね。
ジュリアーノ・ジェンマのアクションと言っても、『早打ちかどうか』は実弾使って本当にやっている訳では無いから、そこは誤解しない事。あくまで、馬の乗り方とか、宙返りしたりするところ。
西部劇のアクションはマカロニ、古典西部劇に限らず、撃たれた後のアクションにかかっている。拳銃を撃つ側は構えるポーズがカッコよければそれで良い。もう一つ、マカロニが良いのは拳銃の発射音。『ズビューン』がかっこいい。本当は『パン パン』なんだろうが。
歩けたり、撃てはしないだろう。『ジャンゴ』を見習わなければ。
冒頭の刑務所襲撃のシーンがなぜか印象的。どこで見てたんだろ?
男気がいっぱいの作品で、やられっぱなしのクレイもユニークだし、爆弾専門のウィスキー(ロベルト・カマルディエル)がいい味出してる。「ウィスキーをダブルで!」「ちがうちがう、瓶をダブルでだ」といつも酔っぱらってる男。
そもそもカードのイカサマ、賞金稼ぎという男で、普通ならいいイメージのないキャラ設定だが、やはりジュリアーノ・ジェンマは違う。ところどころに人間臭さを発揮して、冷徹になり切れないところがあるんだな。ヒロインのジェーン(マルシャン)はそれほどいい女じゃないけど、じわじわと惚れさせるテクニックも憎い。
手を負傷したまま最終決戦へ。まずは義手みたいなものをブラブラさせて相手を油断させ、早撃ちのテクニック満載だ。そしてボスのゴルドンとは棺桶屋の倉庫の中で対決。たまに暇つぶしに観るのに最適。
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