「マックスのマッドがファンタジーになっちゃった時…」マッドマックス サンダードーム 近大さんの映画レビュー(感想・評価)
マックスのマッドがファンタジーになっちゃった時…
オーストラリア発傑作アクション、1985年のシリーズ第3作目。
「~怒りのデス・ロード」を前に、シリーズ見直し。
砂漠をさすらっていたマックスは、“バータータウン”に辿り着く。女帝が支配する町から子供たちを守る為に戦う。
またまた空白の期間に何があったの!?…と思うくらいテイストが変わり、意表を突くファンタジー風。
前2作までの強烈バイオレンスは影を潜め、アクションはあるにはあるが、見せ場となるようなカーチェイスは最後のみ。
子供たちを守る為に戦うマックスなんてマックスじゃない!
…などなど、旧3部作でいまいち不人気なのも分からなくもないが、これはこれで楽しめる。
世界観は「2」からそのままだし、バータータウンの雰囲気や決闘場“サンダードーム”の設定は悪くない。
今回の悪役のボス、ティナ・ターナー演じるアウンティは「1」のトーカッターや「2」のヒューマンガスよりインパクト不足なのは否めないが、頭脳マスターと怪力ブラスターのコンビはお気に入り。
ブラスターとのサンダードームでのバトルは前半最大の見せ場。
今作のマックスについてはこう考えられないだろうか。
家族も友人も失い一匹狼のマックス。守るべきものは何も無い。
が、この荒廃した世界の明日の希望となる子供たちと触れあい、再び守るものが出来た。
いつまでも感傷に浸る事無く、また荒野の彼方へ…。
マックスのアウトロー像は決して崩されていない。
マックスの戦いはここまで。
そして、新たなマックスの戦いが始まる…!
コメントする