マーティのレビュー・感想・評価
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どうでもいい人ではない
主人公マーティ(アーネスト・ボーグナイン)がとってもいい人で、親や友人だけでなく、肉屋にくるお客さんからも気に掛けてもらってます。醜男だからモテないという設定が結構露骨で、ダンスホールで出会う女性クララ(ベッツィ・ブレア)も「イモ」呼ばわりと、容姿の美醜がやたらに強調されているのが、時代のせいなのか…。クララに対する母親や友人らの反応も意外だったし、その反応に対するマーティがとった行動も理解できず、あまりしっくりきませんでした。第28回アカデミー賞で作品賞、監督賞を含む4部門受賞作なんですよね~!
イタリア系アメリカ人の哀歌
ブロンクスに住む34歳の独身男マーティを主人公に、イタリア系移民でカトリックの小市民の生活をリアリズムで描いた小気味よい映画。イタリア系というとピエトロ・ジェルミの「鉄道員」を連想するが、ニューヨークが舞台の為か、切れ身の良い映像で展開が無駄なくスムーズに流れ、90分の放映時間があっと言う間に終わってしまった。映画と云うより、ニューヨークの舞台劇の趣向が勝った内容で、完成度の高さもその範囲内である。1950年代のアメリカ映画において、美男美女ではない容貌の劣る男女の恋愛映画は異色で貴重だ。悪役で名を馳せたアーネスト・ボーグナインの人柄の良いチャーミングな役も珍しいが、演技も充実している。主人公の母親と伯母の姉妹の会話が、どこの国にも通じる(特にイタリアと日本)嫁いびりの内容で笑わせてくれる。
21世紀の今の日本にこそ必要な物語です
素晴らしい映画に出逢えた幸せを感じます
こんなに美しい恋愛映画はありません
心から感動しました
主人公のマーティは34歳
ネットで今話題の子ども部屋おじさん
小太り、ブ男、高卒、下町の肉屋の店員
本人も自覚する非モテキャラです
同居の母親からも、肉を買いに来たお客さんにまで口ぐちに早く結婚しろ、なぜしないのよ?と言われてへこむ毎日
仕様がないと諦めてもいて、地元の非モテグループとつるんでグダグダと週末を過ごしています
正に現代的な設定です
21世紀の今の日本にこそ必要な物語です
主演のアーネスト・ボーグナインの演技が素晴らし過ぎます
クララに知り合って舞い上がり話が止まらなくなる姿
キスを拒否されて消沈してへこむ姿
別れ難くいつまでも一緒いて、深夜に彼女の家までバスで送り、家のドアの前で明日も会いたいと握手して別れる姿
どのシーンも見事です、いとおしいです
クララ役のベッツィ・ブレアもまた素晴らしい見事な配役でした
確かに美女ではありません
イモだのなんだのとさんざんな言われようですが、最初の登場シーンで遊び人の男がパッとしないが十分魅力的じゃないかと言う姿形、雰囲気にピッタリはまっています
29歳の高校教師の役です
奥手で真面目の設定どおりの知的な面立ち
痩せすぎで胸も腰も尻もペッタンコです
地味で母親からももっと年がいってるはずとけなされます
だけど彼女の笑顔は男の心が晴れる笑顔です
この人となら人生を一緒に歩き続けたい、全力で取りに行きたいと思える女性の姿形です
クララを見た次に、車のバックシートにもたれる遊びなれた看護婦の顔を見、その声を聞いたとき、マーティだけでなく私達観客も、その決定的な違いを実感させられるのです
本当に絶妙で奇跡のような配役と言えるでしょう
クラブで男から取り残され、選ばれない自分への情けなさ惨めさに泣き出しそうな表情
マーティからの約束の電話が来ず打ちのめされつつ、微かにまだ期待しているその表情
共感と説得力がありました
34歳と29歳の男女
現代の日本なら全然適齢期です
しかし当時ならそれよりプラス5歳、いやプラス10歳の今の日本なら44歳と39歳のカップルの物語のイメージだろうと思います
この非モテカップルの恋の行方だけでなく、嫁姑問題と親放れや、親の子放れの問題も描かれます
マーティに彼女ができたとたんに、その彼女のことをことさらに悪くいいだす教会の前でのシーンや実家の家でいいあう叔父夫婦はまるで米国版の渡る世間は鬼ばかりでした
エンドマークが出た時、拍手をしてしまいました
それはマーティの変化に、そして見事な作品に対しての拍手です
恋愛に遅いなんてありません
マーティとクララの幸せを確信して暖かい心が残りました
是非、現代の東京を舞台にしたリメイクを観たいと思います
まっすぐな、まっすぐな恋
パッとしないアラサーの二人が出会って惹かれていく、まっすぐな恋愛映画です。
おしゃべりしながら並んで歩いてるだけで二人のドキドキが感じられて、不器用な恋が切なくて泣けちゃいました。
なんだか凄いんじゃないと思ったら、大きな映画賞幾つも取ったホントに凄い作品でした。
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