マーヴェリック

劇場公開日:

解説

自慢のカードさばきで開拓期の西部を渡り歩くギャンブラー、美貌の女スリ、謎の保安官の珍道中を、アクションとユーモア豊かに描いた西部劇。50年代の人気TVシリーズ『マーベリック』を企画も務めたメル・ギブソンの主演で映画化したもので、彼がパートナーのブルース・デイヴィーと主宰するアイコン・プロ作品。どんでんがえしの連続に「駅馬車(1939)」をほうふつさせるスタントなど、見どころは多い。監督は「リーサル・ウェポン」シリーズでギブソンと組んだリチャード・ドナー。脚本は「ミザリー」のウィリアム・ゴールドマン、製作はデイヴィーとドナーの共同。ダイナミックな野外ロケを展開した撮影は「わかれ路(1994)」のヴィルモス・ジグモンド。「夕陽のガンマン」「大いなる西部」の主題曲も取り入れた遊び心たっぷりの音楽は「レナードの朝」のランディ・ニューマン。主演は「顔のない天使」のメル・ギブソンと「ジャック・サマースビー」のジョディ・フォスター、そしてTV版で主人公を演じたジェームズ・ガーナー。助演に「天使にラブソングを2」のジェームズ・コバーン、「ダンス・ウィズ・ウルブズ」のグレアム・グリーンら。

1994年製作/アメリカ
原題または英題:Maverick
配給:ワーナー・ブラザース
劇場公開日:1994年8月13日

ストーリー

19世紀、開拓期の西部。賭博師のマーヴェリック(メル・ギブソン)は、4日後に開かれる史上最大のポーカー大会に出場するべく、参加費用の2万5千ドルを集めるのに躍起になっていた。クリスタル・リヴァーの町を訪れた彼は、美貌の女ギャンブラー、アナベル(ジョディ・フォスター)と出会う。銀行頭取の友人に借金を取り立てるが、ままならず町を出る。連邦保安官を名乗るゼイン・クーパー(ジェームズ・ガーナー)も加わり、同じポーカー大会を目指す3人の奇妙な道中が始まった。町でマーヴェリックに一杯食わされたならず者のエンジェル(アルフレッド・モリーナ)も後を追う。3人組の乗った駅馬車の老御者が頓死するが、マーヴェリックは断崖絶壁の直前で暴走馬車を停車させる。3人は次に、インディアンに襲われたという幌馬車隊に出くわす。だが、真犯人は白人の強盗団だった。マーヴェリックとクーパーは、早撃ちで一瞬のうちに彼らを倒した。そこへ本物のインディアンが現われた。リーダーのジョゼフ(グレアム・グリーン)とマーヴェリックは旧知の中で、2人は大芝居を打ち、マーヴェリックはアナベルやクーパーと別れることに成功。2人はロシアの大公をペテンにかけて金を手に入れたが、彼はエンジェル一行の罠にかかり、縛り首にされる。悪運強く無事だった彼は、大会が開かれるミシシッピー河に浮かぶ船、ローレン・ベル号に向かった。出場資格には2000ドルたりなかったが、彼は乗客の中にあのロシアの大公を見つけ、再びペテンにかけて金を巻き上げた。船主で大会主催者の提督(ジェームズ・コバーン)の開始を告げ、大会が始まる。参加者の中にはアナベルやエンジェルもおり、監視役はクーパーだ。マーヴェリックは勝ち進み、ついに優勝する。ところが、クーパーは賞金の50万ドルを持ち逃げした。逃げ延びたクーパーの前に、提督が現われる。2人は最初からグルだったのだ。しかし、提督は金を独り占めしようとする。そこへマーヴェリックが現われ、2人から金を奪った。しばらくして、マーヴェリックとクーパーは宿で落ち合う。なんと2人は親子だったのだ。そこへアナベルが現われて形勢はまたまた逆転、銃を突きつけて金の入ったバッグを持ち去った。だが、半分はマーヴェリックのブーツに隠してあり、彼は「追いかける楽しみができた」と笑った。

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映画レビュー

4.0こそこのコメディタッチ

2024年11月19日
PCから投稿
鑑賞方法:CS/BS/ケーブル

メルギブソン扮するギャンブラーブレットマーヴェリックは馬上で首吊りされそうにされて四苦八苦していた。

序盤からジョディフォスターが登場していいね。まあギャンブラーと言えば人の恨みを買うからピンチが多いからケンカも強くないとね。そこそこのコメディタッチで面白かったよ。

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重

4.5コミカルだけど知的で今でも面白い

2024年8月8日
PCから投稿
鑑賞方法:映画館

笑える

楽しい

興奮

学生時代に見て面白かったので、大きくなった子供達と最近鑑賞しました。
メルギブソンの生き生きした演技、ジョディフォスターのコケティッシュさ。
めっちゃ豪華な俳優さん達も。
間違いなく良い映画です。

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Carlos4355

4.5一世一代の大博打、という度胸の魔法

2024年1月5日
iPhoneアプリから投稿

笑える

楽しい

興奮

だと思うんだけどなあ。

さて、最近暇潰し用に録り始めた、
テレ東の午後ローで観てお気に入りに。
最後までどうなるかわからない、特に終盤の怒涛展開はおおぉ…と声が出ちゃったんですが、終始気楽に観られるのがTHE 娯楽作品という感じで、
自分はとても好みでした。

メルギブかっこいい〜
ジョディフォスターはらたつ〜かわいい〜
保安官も別ベクトルでかわいい〜
インディアンも同じ感じでかわいい〜
なんてブツブツ言いながらニコニコ観ちゃった。

世間は狭いしたくさんの人の繋がりで回っているんだなあとか思ったりして、
でも多分そういう高尚なテーマは薄くて、
こまけえこたあいいんだよ!の精神で観るとしあわせになれる映画なのだろうと思います。

でも、あの、
最後のカードを捲るまで、また捲った時、そしてラストの種明かしシーンの、
マーヴェリックの真剣な眼差しは本当に格好良かった。
やはりメルギブソンは格好いい。

続編とか観てみたかったな(*´-`)

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ふわりさん

3.5今や古典?キャスティングに見るハリウッド

2024年1月1日
PCから投稿
鑑賞方法:DVD/BD

リメイク作品だけに、オリジナルへのリスペクトも込めた、ジェームズ・ガーナーのキャスティングも含み、企画の進行がメル・ギブソンの主演映画で、アクションコメディというアイデアありき。共演女優には、これまた人気者の実力者で映画人でもあるジョディ・フォスター。公開された当時は期待度MAXの作品であった。

ちょっぴり笑えるカメオ出演(『リーサル・ウェポン』シリーズで相棒のダニー・グローヴァー)や、お友達キャスティングも含め、この映画にはメルのわがままが随分まかり通っている。楽しそうにアドリブをかますのを冷静にいなすリチャード・ドナーの采配ぶりが目に浮かぶ。何しろ翌年に『ブレイブハート』で監督、主演をこなし、映画人として絶頂を極めるメル・ギブソンに、なにか意見を言える人間など、この時期存在しなかったに違いない。

この映画のテイストは、『リーサル・ウェポン4』に引き継がれている気がする。徐々に人間らしさが発露していくリッグス刑事をこの段階でドナー監督と模索していたようだ。そしてメル自身は、一人のキャラクターにイメージを固定されることを避け、いかにキャリアを拡げるかをトライし続けた。

その人気の100分の1も稼げなくなったメルは、それでも良質の作品を制作し続けている。この頃は、力の抜けた軽妙なコメディを軽く撮りあげてしまうほどに力があったのだ。

枕営業。セクハラの強要。女優のギャラ配分。主演は人気俳優。アジア系(特に中国人)俳優には狭き門。出演者がほとんど男性。など、今では考えられないほどにハリウッドはいびつな社会だったことがわかる。いや、どうだろう?今の時代に謳われる多様性、LGBTQ?#me tooで、映画は面白くなったんだろうか。

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うそつきカモメ