ボルサリーノのレビュー・感想・評価
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けっこう楽しい
物語としては二人のチンピラが親分に上り詰めていく『スカーフェイス』のようだ。アラン・ドロンがちょっと年をくって崩れた感じになっていてそこがまた猛烈にかっこいい。よく手のひらをかざしていて、手相がますかけ線だ。
魚市場をつぶすために腐った魚を並べて騒ぎ立てる場面は、魚市場の人たちが気の毒で見てられない。
ヒロインのローラが出世した二人とセレブのような暮らしをしているのかと思ったら、彼女は彼らの経済に依存していないようだ。どうやって暮らしていたのだろう。彼らが貧しかった時に狭い部屋で暮らしている時こそが一番楽しそうだった。
存在感で2時間魅せます
原作はBandits à Marseille(マルセイユの悪党)、麻薬のフレンチコネクションを作ったマルセイユのギャング、ポール・カーボンとフランソワ・スピリットがモデルと言われている。
二大スター競演ということでパラマウントピクチャーズからの資金提供を受け、制作費1400万フラン(20億円越え)という破格の予算で作られたから、街並み、車、衣装、装飾品に至るまで豪華絢爛、手抜きが無いので眼の肥しになります。本作のヒットでボルサリーノはソフト帽の代名詞にもなるほど流行ったようです。
ストーリーは二人の若者がマルセイユのギャンングのボスにのし上がるまでの下剋上を描いています、と言ってもストーリーよりは二大スターの存在感、競演が見どころであることは間違いありませんね。アランドロンが製作でベルモンドはゲスト扱いなので不満タラタラ、ドロンと同じ数のアップ・ショットを要求したというから大人げない、本作以降、二人は疎遠だとか・・。
(ネタバレ)
どうも、ラストをみるとマレロとポリ以外にも悪党が残っていたようですね、カペラの仇は誰なのか、続編「ボルサリーノ2」でロックが方を付けるようです。(競走馬の誘拐を依頼した酒屋のボルポーネらしい)
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