ボビー・フィッシャーを探してのレビュー・感想・評価
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歴史に残る名作!…っぽい雰囲気はあるんだけどねぇ。
「神童」と呼ばれた実在のチェス・プレイヤー、ジョシュ・ウェイツキンの伝記を映画化。
7歳の少年、ジョシュがチェスの才能を開花させていく様と、彼と周囲の人々との関わりを描いたヒューマン・ドラマ。
ジョシュの友人、かつメンター的な存在であるストリート・チェスプレイヤーのヴィニーを演じたのは、『地獄の黙示録』『ボーイズ'ン・ザ・フッド』のローレンス・フィッシュバーン。
第6回 東京国際映画祭において、審査員特別賞を受賞!
タイトルにある「ボビー・フィッシャー」とは、実在する伝説的チェス・プレイヤー。
この人のことを知らなかったので、チョコチョコっとwikiってみたら、とんでもない人物でビックリした😳
まさに映画の様な人物!実際、トビー・マグワイア主演で彼の半生も映画化されているようですね。それも気になる!
隠遁生活中には日本にも滞在しており、奥さんも日本人チェス・プレイヤーだったんですね〜。知らんかった。
世の中には知らない事が沢山あるなぁ。
本作の主人公、ジョシュ・ウェイツキンもボビー・フィッシャーに勝るとも劣らない奇妙な経歴を持つ天才。
全米ジュニアチェス選手権で2連覇、世界チェス選手権ベスト4などの輝かしい成績を残すが、実は彼はチェスだけでなく太極拳推手世界大会のチャンピオンに上り詰めるなど、武術の才能も後に開花させることになる!
「優れた競技者になるための内的技法は、競技の種類によらず共通している」とは彼の言葉。天才って凄いわ。
チェスを扱っている映画だが、チェスのルールを知らなくても全く問題ない。
天才として生まれた少年に対し、周りの大人たちがどのように接するのかを描いた映画であり、特に小さい子供を持つ父親に観てほしい映画だと思った。
神経質なまでに勝負に拘る大人達と、ただただ無邪気にチェスを楽しむ子供達を対比するかの様な描写に、この映画のメッセージが詰まっていると思う。
とても上品な雰囲気の作品であり、誰が観ても楽しめる作品だと思うが、名作かと言われると…。
父と子の関係性について描きたいのか、母親の偉大さを描きたいのか、天才を育てたい指導者の葛藤を描きたいのか、浮浪者と少年の交流を描きたいのか、天才vs天才の戦いを描きたいのか、映画の焦点がボヤけてしまっている。
登場人物の交通整理が出来ておらず、散らかっている印象を受けた。もっと特定の関係性にフォーカスして物語を展開すべきだと思う。
特に、公園でホームレスの人たちとチェスをプレイすることによって、ジョシュの才能が開花していったという点はもっと描くべき。
ヴィニーを演じたローレンス・フィッシュバーンがとても良い演技を披露していたのに、出番が少なくて勿体なかった。
ジョシュとヴィニーの関係性に重点をおいて構成されていれば、もっとこの作品に入り込む事が出来たかも。
悪い映画ではないが、絶賛する程ではないかなぁ。タイトルやパッケージが凄く良いので、かなりの名作かも!と期待し過ぎていたのが悪かったかな😅
でも『ボビー・フィッシャーを探して』って良いタイトルだなぁ☺️
典型的な成長物語
【60点】
物語の内容は典型的な成長物語という感じで古くさいですが、映像の方はコンラッド・L・ホールが撮影監督ということもあって、今でも十分見応えがあります。チェスシーンの迫力は流石でした。しかし、何と言ってもこの作品の最大の見所はジョシュ役のマックス・ポメランクの可憐さでしょう。幼いのに利発そうな眼差しを持った彼はとても役にはまっていました。魅力的な少年が活躍する古典的なビルドゥングスロマンを求める向きにはお勧めします。
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