劇場公開日 2025年6月6日

「神話の世界🌀現実世界」ボイジャー talismanさんの映画レビュー(感想・評価)

3.5神話の世界🌀現実世界

2025年6月9日
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鑑賞方法:映画館

怖い

知的

驚く

とても早起きして色々と用事済ませてから見に行ったせいか、この映画を三分割すると第一パートは完全に寝入っていて見てません。後悔してます。第二パート以降から見た上での中途半端な感想文です。

20代前半の女子大生エリザベスが、親ほど年が違う男性を好きになる。個人的には有り得ない。だから男性の願望の話なんだろう、「ブリキの太鼓」の監督がこういう映画作るのか~、不思議で不安だなあと思いながら見てました。エリザベスは、イタリアのアリーチェ・ロルバケル監督の映画「墓泥棒・・・キメラ」で、主人公(ジョシュ・オコナー)が時折ふわ~っと思い出す、亡き婚約者の雰囲気を彷彿とさせ、まるで黄泉の国から来た精霊のようだった。横を向いた女神の彫刻のよう。男もだんだんと素敵で頼もしく見えてくる。それはないだろう、がそれはある、になってから、これは性別逆転のオイディプスの話なのかも知れないと思い始めた。

エリザベスの母は考古学者で、その母の影響もあるのだろう、美術史、文学の素養と好奇心をたっぷりもったエリザベスは、蛇に噛まれた驚きで倒れて岩に頭をぶつけて意識を失う。その間にいろいろなことが明らかになる。

主人公の服はアルマーニによる。美しく着こなしていて確かに素敵だった。ピアノやサックスによる音楽も美しかった。オーバーツーリズム以前のルーブル美術館、イタリア、ギリシャの様子を見ることができた。最後、エリザベスの母と主人公の間で交わされる会話が針のように痛く、何十年も前の事柄が、ついこの間のこととして眼前に現れることを追体験した。

おまけ
ぼーっと映画館を出たら、大事な物を忘れたことに気がつき映画館に駈け戻り、財布含めて全て戻った。日本の安全と有り難さに改めて感謝!

talisman