ベルモンドの怪盗二十面相のレビュー・感想・評価
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怪盗じゃ無いし、変装の名人でも無いけど
息つぐ暇もないフランス・コメディです。
ジュビエーヌ・ビヨルドって、この時33歳なんですよ。1942年生まれなんで。その可憐さに衝撃を受けた「まぼろしの市街戦」の時が25歳。いやー、参ったな。参った。
ベルモンドのはしゃぐ様な演技。ドリフみたいなドタバタ喜劇。のしのしと歩く(時として半裸)と言う、ルーチンワーク。などなど。素直に楽しかったです。
面白かった。
結構。
今見ても。
時の流れは恐ろしい
小学生の頃に初めて見た時は、楽しい作品の印象があったが、
今、見てみるとベルモンドのキャラが、非常識でデタラメな人物にしか見えなくて、受け付けなくなった。
特にコンサートのシーンでの振る舞いは、笑って済まされるモノではない。
こういうベルモンドが大好き
「ムッシュとマドモアゼル」と同じ傾向で大好きです。動き回る、知り合いと仲間が沢山で皆に愛されている、ヘアメイクと衣装で色んな人になる、カーアクションあり、純情、早口でしゃべりまくる。この映画で一番好きなところは職場でしゃべっているマリー・シャルロットの目をベルモンドが愛を込めて見つめるシーン。相手の話の内容はどうでもよくて、君が好きオーラを全開にしてどんどん前のめりになってデスク越しに彼女に近づいていく。わかりやすいけれど、目で気持ちを伝えるこういう自分の気持ち表明をヨーロッパの男性はよくする気がします。それが大好きなので余計ベルモンドが好きになった💕
文学的で朗々とした台詞には舞台俳優達よと感動し、クラシックや絵画のライトなコメントには笑えたし。ベルモンド傑作選3にて終了なんでしょうか。とても寂しいです。
フランス一の無責任男
主人公が変装するのでこのような邦題をつけたのだろうけど、“怪盗”というよりはぺてん師という感じで、さらに言えば植木等の「無責任男」シリーズのキャラクターに近い。美術館からエル・グレコの三連祭壇画を盗むくだりはあるものの、ケイパー映画の緻密さはかけらもなく、行きあたりばったり。エル・グレコを車の屋根に乗せて運ぶに至っては噴飯ものだ。
フィリップ・ド・ブロカ✕ジャン=ポール・ベルモンドの一連の作品はおおむねスラップスティックが基調で大好物なのだが、ちょっと本作はたがが外れすぎ。ベルモンドは嫌いじゃないけど、どちらかと言えば、ゴダールやメルヴィルの作品を通じて出会った感じ。そういう意味では、なかなか振り幅のある役者なのかもしれない。合掌。
ジュヌヴィエーヴ・ビュジョルドは美人というタイプではないが、特徴のある愛らしい顔をしている。同じド・ブロカ監督の「まぼろしの市街戦」のコクリコやカコヤニス監督の「トロイアの女」のカサンドラが印象的だった。本作では保護観察官とかいう設定で登場するが、ほとんど職務を放棄している。困ったもんである。
ベルモンドの口八丁手八丁嘘八百
ベルモンドの調子の良さと愛嬌が目一杯楽しめる詐欺師コメディで、とても楽しかったです。ベルモンドが天性の詐欺師で、出所したその足で不動産詐欺の現場に直行するドタバタからして笑えます。あちこちにいる愛人に愛想をふりまきながら、次から次へと嘘八百を早口で繰り出し相手を騙し倒す手口には大爆笑でした。更生審査官の女の子を騙しながらも、盗みのために関係を持つのを躊躇ってしまう所も、いい感じです。役者では、ベルモンドの魅力の一面が堪能できます。また、相手役のジュヌヴィエーヴ・ビジョルドのキュートな魅力にやられました。
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