蛇の穴のレビュー・感想・評価
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NOと言えることはいつだって大事
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患者と治療者と病院の外にいる多くの人と、それぞれ違うのだが、一般に思われているほどの違いはない。誰かだけの正当性を主張しない淡々とした視線がよい。
精神分析的な手法でトラウマティックな体験を掘り起こし、それに伴って転移が起き、脱錯覚して退院していく……というプロセスを取り出せば、教材かというほどの見事さではあるが、オリヴィア・デ・ハヴィランドの表情の繊細な陰影や髪の毛の乱れ具合などが、これは確かに人間に起こることだと迫ってくる。
カサヴェテス『こわれゆく女』とじっくり比較するのも興味深そうだ。
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