ペパーミント・キャンディーのレビュー・感想・評価
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ソル・ギョングの若返りメイクは凄すぎる
『メメント』以前、とは言っても1年前、にもこんな時間の逆行映画があったんだな。エピソードの間には列車の風景。しかも逆回しによる映像。NHKとの共同制作ということもあるせいか?鏡を多用して左右逆になるシーンも多い。
まずは3日前、小さな事業の社長であるキム・ヨンホはなけなしの金をはたいて拳銃を買い、自分を陥れた誰か1人を殺そうとしていた。別れた妻、共同経営者、そしてサラ金業者など、しかし、誰でも良いのになかなかそのターゲットを選べなかった。そして危篤状態にあった初恋の相手であるスニムを見舞う。
1994年は会社設立当時。1987年は刑事時代。1984年は新米刑事の頃。光州事件のあった1980年では兵役時代の頃、ここでは誤って女子高生を撃ち殺してしまうエピソードがショッキング。全体的な繋がりと言えば、初恋の相手ユン・スニムに関してのみ。
そして1979年。1999年と同じくピクニックのシーン。徴兵される前、工場での仲間たちとだ。そして「ここは見覚えがある」と、まるでタイムパラドクスを扱ったような台詞。鉄橋を見つめ涙を流すなんてのは、将来、自分の悲惨な姿を予知できたのであろうか?軍隊時代とこのシーンのおかげで、どうして1984年に訪れてきたスニムに冷たい態度を取ったのかがわかってくる。ただ、女子高生を殺してしまったというトラウマは2回目を鑑賞しないとわからないと思う。
不溶性倦怠感
私はこの映画を発見したとき悲しかった。あなたがディレクターから1枚の映画を選ぶだけであれば、ここにあります。終わりから終わりまで私たちを魅了する忘れられない傑作。これらの逆戻りを逆手にして、私たちは、この苦痛を感じるまで、彼の不溶性倦怠感の源に到達しようとするために解読し続ける男の過程を通して、韓国の暗い顔を探索する。
あなたをゆっくりと殺している目に見えない、不可解な、治癒不可能な、そして致命的な病気があります...
未来へと歩みを進めることは、とても恐ろしい。
「タクシー運転手」と合わせて、早稲田松竹で。
人生に絶望し、今にも命を絶とうとしている男。
その人生に何があったのか、現在から20年前までを遡りながら見せていく。
正直、とても地味だし分かりやすいとも言えない。
けど見終わった後もずっと余韻が消えず、なんだかずっと考え続けてしまう。
こんな映画が、今の日本の「カメ止めブーム」ばりに韓国では異例の大ヒットを記録したらしい。
韓国の映画界と、観客の感性はほんとに凄いと改めて感服。
映画が本当なら、光州事件では軍人だけじゃなくて兵役中の若者も軍として市民の“制圧”に動員されたらしい…。
普通の若者が、その時たまたま兵役中だったってだけで、一般市民を殴ったり銃を向けたりするなんて…。
そりゃ主人公みたいに人生狂っちゃう人もいるだろうな…。
そして何より、「未来へと歩みを進めることはとても恐ろしい」と痛感…。
今日の幸せや当たり前は、いつ奪われるか分からない。
世の中にはどうしようもない事もあるけど、国民を守るべき国が、国民の未来を奪うなんてこと、やっぱりあってはならないと強く思う。
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