「未来へと歩みを進めることは、とても恐ろしい。」ペパーミント・キャンディー hhelibeさんの映画レビュー(感想・評価)
未来へと歩みを進めることは、とても恐ろしい。
「タクシー運転手」と合わせて、早稲田松竹で。
人生に絶望し、今にも命を絶とうとしている男。
その人生に何があったのか、現在から20年前までを遡りながら見せていく。
正直、とても地味だし分かりやすいとも言えない。
けど見終わった後もずっと余韻が消えず、なんだかずっと考え続けてしまう。
こんな映画が、今の日本の「カメ止めブーム」ばりに韓国では異例の大ヒットを記録したらしい。
韓国の映画界と、観客の感性はほんとに凄いと改めて感服。
映画が本当なら、光州事件では軍人だけじゃなくて兵役中の若者も軍として市民の“制圧”に動員されたらしい…。
普通の若者が、その時たまたま兵役中だったってだけで、一般市民を殴ったり銃を向けたりするなんて…。
そりゃ主人公みたいに人生狂っちゃう人もいるだろうな…。
そして何より、「未来へと歩みを進めることはとても恐ろしい」と痛感…。
今日の幸せや当たり前は、いつ奪われるか分からない。
世の中にはどうしようもない事もあるけど、国民を守るべき国が、国民の未来を奪うなんてこと、やっぱりあってはならないと強く思う。
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