「シュール」ペトラ・フォン・カントの苦い涙 ミカさんの映画レビュー(感想・評価)
シュール
オゾンのリメイク作品「苦い涙」の様に、男性同士の恋愛だとどうしても性欲>愛にみえましたが、女性同士の恋愛だと全然イメージが変わりますね。作品から放つエネルギーも、オゾンは陽でファスビンダーは陰。ファスビンダーは、インテリアもファッションも登場人物のキャラクターも、シュールでした。
主人公の孤独の深さを強く感じたのは、リメイクよりも本作でした。本作以外でも、私がファスビンダーから感じることは「孤独」と「死」です。彼が育った戦後の分断されたドイツ、ナチスを生んだドイツは、本質的にどんな社会だったのでしょうか。ナチス作品を鑑賞するよりもファスビンダー作品を鑑賞した方が、興味がわきます。
1972年にレズビアンを描き、登場人物を全員女性にしたファスビンダーの意図が良く分かりませんでした。私はまだまだ修行が必要です。
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琥珀糖さんのコメント
2023年11月6日
今日は
お邪魔します。
ペトラの方に孤独の強さを強く・・・
そうですね。
最初の夫を愛していたのに、交通事故で亡くして、
娘が生まれたのはその4ヶ月後・・・とありました。
喪失感が消えないのかも知れませんね。
こちらもリメイクのオゾン作品もとても面白かったです。
talismanさんのコメント
2023年7月10日
オゾン監督のはたしかに明るくピーターに恐ろしい孤独感は感じませんでした。でもペトラの孤独は刺さりました。少し眠ってしまったせいで、ファスビンダーの方の二人の女性の性愛を見逃したと思ってましたがあまりそこにポイントはおかれてなかったんでしょうか?