「映像が良かった」別離(1939) はむちん2さんの映画レビュー(感想・評価)
映像が良かった
バーグマンのハリウッド主演第一作だそうです。70分と短い映画ですが興味を持ち拝見いたしました。
「あの時のような幸せは一生に一度だけのものなのよ」
バーグマンではなく、ピアノを習ってる子供の母親のセリフです。元気なうちは、若いうちは色々なことにチャレンジしようというメッセージ性を感じた。私なんか腰が重いので説得力ありました。仕事結婚子供...と進んでいきますからね。
本編は、ピアノをキャリアアップしながらも不倫に悩む話ですかね。相手の子供や母親にいつバレるのかな...それくらいしか前半は興味なく進んでいった。
夜遅く帰ってきた、子供に教えるのを辞めた・・・これでカン付くとは、ちょっと強引かと思った。でも今のように複雑な世の中ではないから、行動範囲とか狭いだろうし当然かもしれない。いずれにせよ不倫は良くない。子供が知ったら一番可愛そうだ。
「あなた、若い頃のように色々旅行したいの」--- 前述の発言とは打って変る発言で確信することでしょう。
不倫はバーグマンが汽車に乗って去るところを強引に引き留めて、あっという間に元通り仲良し。おいおい一気に戻り過ぎでしょ!(苦笑) 短い映画だから仕方ないか。。。いっそ違う街に住み、幸せ絶頂の姿に腹が立つ。そして、わざわざ友人が訪ねに来て離婚届まで用意してくれたのに「うーん、やっぱり良くない」と躊躇する男。おいおい汽車まで追っかけて不倫を続けたんでしょ!? 今さら何をためらうのか都合いい男だな。
「他の人を不幸にしておいて君は幸せになれると思うのか?」--- いいこと言うねぇ~!勇敢な説教で正に先生と言える。腹立つ気持ちが減ったよ。先生(師匠?)に会ってバーグマン心変わり「私は彼の人生の間奏曲だったんです」実にわかりやすい。
毎日楽しんでばかりだと周りや他人の気持ちが見えなくなる。曖昧にしたまま楽しい日々が続くわけない、王道の流れでわかりやすい映画です。
戻ってきて息子に「大人になればお前もわかる。お前が必要なんだ」
そうかなぁ~?
そんな簡単に元通りになれたらシングルマザーが増える世の中にはならんでしょうよ。これも昔と今の違いなのでしょうか。。。
私にとってこの映画の一番良かった点は、白黒とはいえ、街の景色や岸辺などの映像です。また1939年にどれほど不倫映画があったかわかりませんけど、一回で理解できる内容は素晴らしいとも思ったので、愚痴ぽいレビューながら★4にしました。