劇場公開日 1991年6月8日

ブレイキング・イン(1989)のレビュー・感想・評価

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4.0クズなんだけど憎めない

2017年5月27日
PCから投稿

笑える

レンタル落ちのVHSを購入し、四半世紀ぶりに視聴した。
名作『ローカル・ヒーロー』でビル・フォーサイス監督が存分に発揮した、シニカルだけれども人間臭い笑いが、本作でも堪能できる。
ケイシー・シーマスコー演じる若者が、アホでクズなのだけれど、娼婦のサービスを真に受けて惚れ込んだり、強盗を働いた福祉施設の人々に情が移ってしまい良心を苛んだりして憎めない。
それなりの才能はあるのに、その価値に気付かず、周りは気を揉むのだけれど、本人はいたって飄々と世間の底辺をかいくぐって生きている。
そこが本来いるべきところなのかどうか、それは誰も知らない。誰が決めるべきことでもない。生きることはかくも皮肉なものだ。
『ローカル・ヒーロー』に通じるテーマが、通奏低音となって見え隠れする。
大上段に振りかぶることなく、肩の力を抜いてビル・フォーサイスが教えてくれる。

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Masa_king01