「アメリカ版「8時だョ!全員集合」「志村けんのバカ殿様」」ブルース・ブラザース といぼさんの映画レビュー(感想・評価)
アメリカ版「8時だョ!全員集合」「志村けんのバカ殿様」
1980年の映画ですが、様々な映画ファンの方から今もなお愛され語り継がれる名作としてよく名前を聞いたことがありました。「音楽が魅力的なミュージカル映画」ということは聞いていましたが、それ以外の事前知識は無い状態での鑑賞です。
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刑務所から出所したジェイクと、彼の弟のように孤児院で共に育ったエルウッドの二人が主人公。出所したジェイクをエルウッドが迎えにいき、二人は生まれ育った孤児院に帰宅した。そこで二人の母親のような存在であるシスターから、「資金難で税金が払えず、期日までに5000ドルを支払わないと孤児院が無くなってしまう」という話を聞かされる。生まれ育った孤児院を救うべく、二人は昔仲間たちと組んでいた「ブルース・ブラザース」というバンドを再結成して、ライブを開催して資金調達しようと計画する。今はバンドを辞めて普通の生活を送るかつての仲間たちを勧誘するために二人は奔走するのだが……。
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映画の前半はメンバー集めに奔走する様子、後半には資金調達のためのライブを行うための準備やライブ本番を描きます。
ライブの仲間だけじゃなく、警察やら共産主義者やら別のバンドマンやら重火器で武装した謎の女やらが登場し、大きな波乱を生み出します。文章だけで見ると本当に訳の分からん映画ですね。
とことんオーバーな演出とバカバカしいけどホッコリするようなお笑い要素、そして迫力のミュージカルシーン。これは人気が出るのも頷けます。とても面白かったです。
この映画を観ていた時、私は伝説のコント番組「8時だョ!全員集合」と「志村けんのバカ殿様」を想起しました。
どちらの番組も登場人物たちがおバカなコントを繰り広げて観客を笑いの渦に巻き込んだり、建物のセットが倒壊したりする大迫力のシーンがあったり、歌で締めくくったり。今作「ブルース・ブラザーズ」と通ずる部分が多々あります。
「8時だョ!」も「バカ殿様」も、ブルース・ブラザーズと同じく80年代に放送していた番組ですので、このド迫力のコントが世界的に流行していた時代だったんだなぁというのが感じ取れる良い作品でした。
個人的にはこういう「おバカコメディ映画」は苦手なジャンルなのですが、ストーリーはしっかりしているしミュージカルは良い曲ばかりですので、全く問題なく楽しめました。コメディ映画好きの人はきっとハマる作品だと思います。オススメです!!