劇場公開日 2020年1月11日

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「ラブ&メッセージ・フロム・エド」プラン9・フロム・アウタースペース 近大さんの映画レビュー(感想・評価)

2.0ラブ&メッセージ・フロム・エド

2021年1月21日
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鑑賞方法:DVD/BD

笑える

楽しい

単純

“史上最低の映画監督”として名高いエド・ウッドの代表作でもある1959年の作品。
見るのはこれが初めてではない。もう20年以上も前、WOWOWでティム・バートン監督の『エド・ウッド』とエドの監督作3本を併せて放送した事がある。その内の一本が本作だった。
とは言え、完全に忘却の中へ…。
昨年、エドが脚本を手掛けた同じくカルト作『死霊の盆踊り』と共にカラープリント版が上映され、今頃になって思い出したようにレンタルで鑑賞。
長い歳月を経て、またエドの作品を見れるとは何だか嬉しい。

エド・ウッドの作品と言えば…
珍妙なストーリー、何を狙っているのか分からない演出、演者の素人&オーバー演技、特撮はチープ…。
本作でも、
状況や展開をわざわざ説明してくれるほどナレーション過多、
平和の使節団と言ってる割りに死者を蘇らせたりして、宇宙人たちの訪問目的が「?」、
パイロット夫婦、軍/警察、妻を亡くした老人…おそらく群像劇スタイルなのだろうが、それにすらなっておらず。
ツッコミ所やヘッポコ所は多々々々々々々々々々…。
挙げたらキリがない。

でもねぇ、嫌いじゃないのよ、こういうの。
そもそも50年~60年代の特撮SF自体好きだし、それに70年代のゴジラシリーズやガメラシリーズだってこれくらいのレベル。
だから、宇宙人が英語のアメリカ人顔でも全く気にしません。日本の特撮SFだってそうじゃん。

一応シリアスなのに、何処かお間抜け滑稽で、真面目にやればやるほどコメディに見えてくる。
だけど、エドなりのメッセージも見て取れる。
血の気が多く、好戦的。
肥大化していく兵器開発~競争。
まだこの星に留まっているが、いずれ出、外宇宙に進出したら…?
他の宇宙の民と友人となるか、侵略者となるか…?

『魔人ドラキュラ』で知られる怪奇名優、ベラ・ルゴシの遺作。
見ていたら、『エド・ウッド』での撮影秘話を思い出した。
製作中にルゴシが他界。遺されたフィルムと彼そっくりの代役を使って撮影続行。顔を半分隠しているのは代役。
ドラキュラスタイルははっきり言って作品に合わないが、あれはエドからルゴシへ捧ぐフィルム。

その昔WOWOWで放送したエド・ウッドの監督作3本は、
本作と『グレンとグレンダ』と『怪物の花嫁』。
VHSに録画したけど、さすがにもう残ってないや…。
残ってたら超レア。惜しい事したなぁ…。

近大