プライベート・ライアンのレビュー・感想・評価
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選ばれた精鋭は8人ー彼らに与えられた使命は若きライアン2等兵を救出する事だった…
原題
Saving Private Ryan
感想
冒頭30分の上陸作戦は迫力があり何回観ても飽きないです。
片腕を失った兵士が腕を探してたり、はらわたが飛び出した兵士がママーと泣き叫んでたり、隣にいてさっき話した通信兵が死んでたりと戦争の悲惨さ感じました。
精鋭8人を紹介します。
ミラー大尉ー頼りがいのある大尉、高校教師
ホーバス軍曹ー小太り、鈍足、土コレクター
ライベン一等兵ー口が悪い、直情的で短気
ジャクソン二等兵ー狙撃手、カトリック
メリッシュ二等兵ー口髭、ユダヤ系
カパーゾ二等兵ー大柄、人情味溢れる
ウェイド四等技能兵ー衛生兵、人当たりのいい青年
アパム五等技能兵ー通訳、気弱
一人の為に八人の命をかける意味はあるのかと考えさせられます。
※フーバー
それぞれのライアンを救うこと
ノルマンディー上陸後、兄弟が全て亡くなったライアンを母親の元に返せという任務のため戦場へライアンを探しに行く兵士たちの話。
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Privateは名前の前につけると「二等兵」って意味になるらしいんだけど、一般的に使う「私的な、個人の」意味とこの映画の内容的にかかってるんかなと思った。
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ライアンを救うことは、ミラー隊長にとって胸を張って家に帰れるようになるための任務。そのためには、1人死んだらその倍の人数を救っているという信念とは真逆の1人のためにたくさんの犠牲を払うことをする。
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そしてアパムにとってライアンを救うことは、男になることかなと思った。仲間を殺した敵兵でも丸腰の捕虜を殺さないという信念に背いて、最後自分が助けられなかった仲間を殺した捕虜を撃ち殺す。
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他の人に関しては分からなかったけど、それぞれ胸の内に自分にとってのライアンを救うことの意味があって、それがタイトルとかかってるのが良い。
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まぁ、冒頭の戦場のシーンでぐっと引き込まれるだけに途中間延びしちゃって、さすがに3時間は長い(笑).
2020/05/12
冒頭のオマハビーチでの戦闘シーンの迫力の凄まじさ!!!
飛び散る肉片、血に染まっていく海、今さっきまで話してた仲間も次の瞬間には顔面が飛び散っていたりと、その地獄絵図っぷりに一気に引き込まれた。
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そんな状況下で「他の兄弟が全員死んだから末っ子1人連れて帰ってこい」って無茶苦茶な命令をされ、誰かも知らない兵士1人連れ戻すために命をかける8人と、「兄弟全員死んだから国に帰るぞ。ちなみにここに来るまでに2人死んだ。」といきなり言われるライアン。どっちも理不尽すぎる。いかに自分を納得させるかという各々の葛藤。戦争の理不尽さを考えさせられる。
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最後の最後のアパムの行動に「よくやった!」って思っちゃったけど、よく考えたらそれって戦争側に行ってしまったってことなんだよなぁ。
ベトナム戦争映画を立て続けに見た後だからか、アメリカ合衆国万歳!的な雰囲気に違和感が拭えない。
撃ち殺された仲間だけでなく、撃ち殺した相手にだって家族がいて未来があったはずなんだよなぁとか考えてしまう。
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それでも戦う男たちのカッコ良さもあって。
特にジャクソンかっこいいー!
神に祈りながら的確に仕留めていく様が無茶苦茶カッコ良かったけど、神に祈りながら人を殺してるって皮肉だ。
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戦場に吹く無常の風に心を打たれる…。しかし170分は長すぎる。
ノルマンディー上陸作戦を舞台に、ある兵士の救出ミッションを課せられた兵隊達のドラマを描く戦争映画。
監督は『インディ・ジョーンズ』シリーズや『ジュラシック・パーク』シリーズの、映画界の生ける伝説スティーヴン・スピルバーグ。
脚本に『ザ・フライ2』『ショーシャンクの空に』の、ヒューマン・ドラマを得意とするフランク・ダラボンが参加している。
主人公であるミラー大尉を演じるのは『ビッグ』『フォレスト・ガンプ』の、ハリウッドを代表する名優トム・ハンクス。
救出対象であるライアン一等兵を演じるのは『レインメーカー』『グッド・ウィル・ハンティング』の名優マット・デイモン。
当時は無名だったヴィン・ディーゼルがミラー大尉の部下エイドリアンとして出演している。
🏆受賞歴🏆
第71回 アカデミー賞…撮影賞、音響賞、編集賞、音響編集賞、監督賞の5冠を達成‼️‼️
第56回 ゴールデン・グローブ賞…ドラマ部門の作品賞と監督賞の二冠を達成❗️
第24回 ロサンゼルス映画批評家協会賞…作品賞と撮影賞の2冠を達成❗️
第64回 ニューヨーク映画批評家協会賞…作品賞!
第4回 放送映画批評家協会賞…作品賞!
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第二次世界大戦における苛烈な戦場を生きる一般兵たちの目線から、戦争の悲惨さと生命の尊さを観客に教えてくれる、戦争映画のお手本の様な高いクオリティーの映画。
特に冒頭20分のオマハ・ビーチでの死闘は、後世まで語り継がれているのも納得の凄まじい描写!
バババババッと撃ち倒されていく兵士たちの死に様は、あまりにも凄惨。臓物や肉体の欠損も容赦無く描かれるのでなかなかにしんどい映像になっています。
また、ヘルメットによって助かった兵士が、ヘルメットを脱いだ瞬間に頭を撃ち抜かれたり、通信していた兵士が次の瞬間には死体に変わっていたりと、兵士たちの死に方は見様によってはシュールなギャグの様にも演出されている。
この様な演出によって、戦争による被害とは悲劇的な死というよりは不条理な死であるということが強調されている様に思います。
冒頭は迫力があり引き込まれたが、その後の展開はやや退屈。やはり170分という尺は長すぎる。
お話としては行方不明のライアン一等兵を探して連れ帰るというシンプルなものなので、こんなに長い上映時間が果たして必要だったのか?
フランク・ダラボンが関わる映画は、大体上映時間が長くなりすぎるという特徴がある気がします。
登場人物の描写ですが、トム・ハンクスやマット・デイモンは流石にわかるのですが、ミラー大尉率いる兵隊たちはそれぞれのキャラクターの区別が出来なくて困りました。
全員同じ服着てヘルメットかぶってるんだもん。誰が誰やらわからんかった。
その中でもスナイパーの人はキャラ立ってましたねー。かっこよかったです。
どこかで見たことあると思ったら、『グリーン・マイル』の看守の人だ!トム・ハンクス&ダラボンと縁がある人なんですねー。
クライマックスの展開はベタです。…がしっかり泣きました。
どんな人間でも、その命は多くの犠牲の上に立っていることを忘れるな。精一杯生きろ。というこの映画の持つメッセージを突きつけられると、命を無駄には出来ないなと考え込んでしまいます。
流石スピルバーグというべき、命の尊さというテーマ性と、激しい戦争のアクション性が見事に融合された、なかなかの名作だと思います。…かなり長くて冗長なところもありますが。
余談ですが、この映画を観ていて、何故ただの農家の倅であるライアンを、ほかの兵士の命を危険に晒してでも救助せよという命令が下されたのか疑問でした。てっきりライアンは偉い人の息子なのかと思ってました。
「ソール・サバイバー・ポリシー」という、従軍している身内の中で、唯一の生存者は帰国できるというルールがアメリカにはあるのですね🤔
この辺の事を知っていないとちょっと混乱してしまうのではないでしょうか?
非模範的ミリヲタによるひねくれた感想
アカデミー監督賞に輝いた名作であるが、真面目に褒めても仕方ない。
以下は「愉快ツーカイな戦争映画」を愛する自分による「非模範的」な視点による感想である事をお断りしておく(笑)
まず、OPとEDにあたる墓参りシーンだが、華麗にスルー。これはラッピングのリボン、ケーキに載ってるサンタの様なもので、好きな人には良いだろうが、小生、喰えないモノに興味はナイのである。
次に”Dデイ”のシーン
これは文句のつけようがない。個人的には本作最大の見所である。
兵士個々人の様々な運命を描きながら、シーン全体はテンポ良く進んで行く。
その中でも本編に備えて、メインキャラの個性はちゃんと演出する。
ビニール袋に入れた小銃とか、銃剣にガムで鏡を貼り付けるとか、ディティールもニクイ。
「後続の為に場所を空けろ!」「出たら死ぬだろ!」みたいなやり取りも大好物。
凄惨な描写も『プラトーン』で産湯を使い『ハンバーガーヒル』をテープが擦り切れるまで見たこの身にとってはむしろ快いのである。
「助けようと引っ張ってたらいつの間にか断片になってた」はお約束だよな!
んで、タイトルにもなっているミスタ・ライアンを探し回る一連のシーン。
これらもまぁまぁ好き。
同姓同名の人違いネタは面白かったし、「実戦を知らない上層部」描写が効いている。
トム・ハンクスが突っ走ったせいで出る戦死者のシーンのねちっこさもたまらない。
ドイツ兵に「アメリカ、好き」とか言わせる辺りは思わずニヤニヤ。
映像的にも素敵な部分が多く、素直にスピルバーグすげぇと思わせてくれる。
…のだが、ラストでもないのに昔語りが炸裂したりして、この映画の方向性が確定してしまう部分でもある。
あとは、絵的なハイライトがあるといいなぁと願いつつ見続けるしかない。
前線の橋に到着!
遂にミスタ・ライアン発見!
そして「帰りたくない!」から「じゃあ皆で戦おう!」流れる様な展開。
うん、そうなると思った(笑)
(ここはマット・デイモンの好演が光る。その後は壁の花になってしまうが)
兵器も兵力も足りないが、知恵と勇気でカバーだと靴下で爆弾を作り出す一同。
橋を爆破して逃げちゃアカン理由がイマイチ分からないのは小生の読解力不足であろう。
そしてレコードをバックに死亡フラグを高々と掲げるシーン。
あーーー好き!好きは好きなんですよこういうの。
その後に必ず来る戦闘シーンが好みのものであったなら、なんですけどねぇ。
さて、
個人的に最も好みに合わなかったのがラストの戦闘シーン。
カタルシス、ゼロの上に、「アパム」のエピソードが底流してるのでホントたまらない。
虎の子のバズーカの使い方ー!リアルじゃなくていいからカッコ良く使ってくれよ(涙)
それにしても橋を落とさないとは思わなかった…あれ伏線じゃないんだ…(笑)
トム・ハンクスが拳銃を撃ち始めた時には「ああ!銃弾で着火とか?」と淡い期待を抱いてしまったよ。
あの不細工な(笑)ティーガーが転げ落ちていく所が見たかったにゃー。
(そういやパンターは何処にいたんだ?え?聞き間違いかな?)
個人的にはライアン以外全員戦死して、ライアンが橋を落とし、一人生きて帰る、で良かったのですが。
…まあ、意図してやってるんだろうけど(笑)
本作では、戦争が人知を超えた忌むべき災害として書かれている様に思える。
(一度は助けたドイツ人をラストでは撃ち殺してしまう辺り、特に。)
そして、それは正しいのだろうし、言うまでもなく現実で戦争なんてまっぴらゴメンではあるのだが…
こうまで徹底されると揚げ足も取りたくなってしまうのだよ(笑)
せめて映画の中でくらい、「人」は強くカッコいいものであって欲しいのだ。
P-51だけは息を呑むほどに美しかった。
冒頭の地獄絵と胸に刺さる言葉
映画冒頭に出てくるノルマンディー上陸作戦の地獄絵。走行船を出た瞬間に起動銃に集中砲火され、ゲームのように死んでいく兵達。腹から腸を出しながら、「ママ、ママ」と叫びながら死んでゆく兵。
ライアン二等兵を救った後、最後に死ぬ直前に「無駄に生きるな。しっかり生きろ。」とライアン二等兵に伝えるミラー大尉の言葉と、冒頭墓地の前で泣き崩れた後、「私はいい人だったか?いい人生だったか?」と妻に聞く、老いたライアン二等兵の言葉が胸に刺さる。
アメリカ人が好きそう
戦時中の心の描写が丁寧に描かれていること
圧巻の映像
の点では評価できるものの、3時間の長丁場の中ドンパチが映像の大半を占め、ストーリーは単調なため観るのに体力を使った。(途中少し寝そうになった)
主題として、戦争の中で息子を亡くす母親に焦点を当て、その大事な最後の息子を守り抜こうとする兵士たちといった見せ方はアメリカ人が好きそうだなといった感想
名作として名高い分期待値が高すぎたのか、満足度はそれほど得られず残念な結果に。
戦火に散った思い
本作品は、しょっぱなのノルマンディー上陸作戦に始まって終幕まで、戦争のリアルな戦闘と実態の映像化に見事に成功していて、観ている観客はバーチャルリアリティーな戦争体験に陥り、否応なしに死の恐怖を煽り立てられる。それは生と死の境を常に跨ぎ、一歩間違えば死の、生還困難な状況に身を置くからだ。それが戦争の現実である。
物語で兵士たちは奇抜な任務を遂行上、戦死者を出してまでの意義の有無の疑問を抱きつつ、その任務に清廉な大義を見出だそうと努める。しかしそれはむしろ生還者の側に託されていて、生還した主人公が語る通り、生き残った命を精一杯燃焼し、それから自分が思うに、強いてはより良い社会を築いてゆく責任であるように思える。それは戦火に倒れた者たちが実現したかった生き方だ。我々はそれを肝に命じて生きてゆかねばならない。
戦場の悲惨さを浮き彫りにするリアリティー
DVDで5回目の鑑賞(吹替)。
冒頭から、ノルマンディー上陸作戦の凄まじいリアリティーに圧倒される。榴弾砲の炸裂で舞い上がる砂とバラバラになった兵士。内臓を剥き出しにして泣き叫ぶ負傷兵。ついさっきまで生きていた者が次の瞬間には蜂の巣になっている。戦場の現実を容赦無く叩きつける渾身の描写で、まるで記録映像だ。
戦場の真っ只中からライアン二等兵を救出し、家族の元へ帰すための特別任務に就くことになった兵士たちの心の葛藤を通して、戦争の理不尽さが浮き彫りになっていく。
ライアン二等兵は8人もの人員を割いてまで助けに行くほどの価値のある人物なのか。自分たちにだって家族がいるのにどうして命を賭けなければならないのか。
任務だからと遂行しようとするミラー大尉。不服な部下との衝突を経ながらようやく発見した当人は、仲間を見捨てて自分だけ帰ることなんて出来ないと拒否する。
なんのためにここまでやって来たのか。しかし、後に思い返した時誇れる仕事をするため、ライアンたちの部隊と共同で迫り来るドイツ軍戦車部隊との決戦に挑む。
クライマックスもド迫力。小が大に立ち向かう展開が好きなので興奮した。壮絶な戦いで失われていく命。ミラー大尉の最期の言葉―「無駄にするな。精一杯生きろ」が胸に迫る。
人間、如何に生くべきか。精一杯生きることの意味を考えながら、日々を過ごしていきたい。老境に差し掛かり、自らのこれまでを振り返った時、胸を張れるように。
[以降の鑑賞記録]
2021/10/24:Ultra HD Blu-ray(字幕)
2024/09/21:Blu-ray(吹替)
※修正(2024/09/21)
アパムしか記憶にないくらい
アパムは弾を持ってきてくれないよ絶対……
大切な人の思い入れのある映画だというので、気になって観てみたものの、ただただしんどかった。ライアンがぽっと出の、仲間との繋がりや過去についてもあまり描かれていないキャラだったからなのか、まったく感情移入できなくて残念。
冒頭20分で一緒に観ていた友達がダウンするくらいには生々しく、最後まで辛かった。
人生を全うしろ
思い出しレビュー17本目。
『プライベート・ライアン』
ハリウッドの戦争映画を変えたと言っても過言ではないスピルバーグの戦争大作。
それまでのハリウッドの戦争映画は、アメリカ万歳!敵国を倒せ!…なイメージだった。それが、兵士のドラマに焦点が当てられるようになった。
何より多大な影響与えたのは、ドキュメンタリーのようなリアルな描写。迫真の映像、音響、編集…。冒頭のノルマンディー上陸作戦シーンは永遠に語り継がれるだろう。
見過ごされがちだが、本作はヒューマン・ドラマとして非常に見応えあるものになっている。
ライアン二等兵を見つけ出し、家族の元に送り還せ。その任を命じられた兵士たち。
不条理だ。彼らにだって家族がおり、帰還を待っている。事情はあるにせよ、何故ライアンだけ…?
ミラー大尉の言葉に打たれた。
ライアンなんて奴は知らない。だが、そいつを見つけ出して家族の元に送り還す。それが俺の任務だ。
ライアンを見つけ出す事に成功。
が、ミラーは犠牲になる。
あまりにも残酷だ。自分は助かるのに、自分を助けに来てくれた人が死ぬなんて…。
息絶える直前、ミラーはライアンに遺言を残す。
人生を全うしろ。
長い歳月が経ち…
老境となったライアンはミラーの墓の前に立つ。
問い掛ける。
自分は人生を全う出来たのか…?
それをどういう基準で言うのか分からない。が、
傍らには妻が居て、子供も孫も居るだろう。
平凡だが、幸せな人生を送ってきたに違いない。
彼は人生を全うした。
戦死者たちの為にも。
無価値でグロテスクな戦争シーン
採点=0/100
戦時中に、ライアンという兵士を本国に連れ帰るために、小隊がライアンを探す話。
内容は、戦争シーンだけが延々と続くだけの、ただの戦争映画。人間ドラマやストーリーは ほとんどない。そもそも、なぜライアンだけ特別扱いされるのか、最後まで説明がなかった。フィクションにしても理不尽すぎる。ライアン一人のために大勢の命が失われていくのは納得いかない。主人公の大尉の行動にも疑問が残る。もっと大尉の行動に対する説明が欲しかった。
この作品は、プロットレベルで根本的に失敗している典型例だ。無理にライアンの人情話を入れようとしたせいで、全体が台無しになっている。素直にノンフィクションを書いたほうがよかった。
無価値でグロテスクな戦争シーンを見たい人だけに おすすめ。
改めて観ると。
公開当初に劇場で観た時はこんな凄い映画があるのかと圧倒されたものだが、2017年になり久しぶりに鑑賞するとそうでもないと思えてきた。
確かに冒頭、オーバー・ロード作戦のシーンは見応えがあるが、魅力的な登場人物やエピソードを作品全体でちょこちょこと描いているため結果的に美談とも捉えかねられない脚本になっている。
戦争の非業さを描いて反戦を訴えたいのだろうが、戦場という圧倒的な非日常の中でまともなヒューマニズムを説くと逆にリアルが失われる気がする。
構成も冒頭を除けば、小隊の道程でのエピソードを経て熾烈な防衛戦に至り、結果僥倖的な援軍飛来で勝利に終わるというスピルバーグ作品っぽいエンディングに至る。結果的に1人の兵士を帰還させるために命を賭した人々の英雄譚(米賛辞)になっていて、悲惨な映像で反戦を謳っても、そういったドラマティックな演出が最終的には反戦の意思をぼやけさせる要因になっている気がする
メル・ギブソンが2017年公開の『ハクソー・リッジ』で、殺さない決意を持ち命を救うためだけに戦場に立ったある意味狂気(狂信)の男個人を描いた。
作品の主題として大戦中に実在した英雄を描いた事に違いは無いが、ライアンの登場人物達は当然普通の兵士なので救うためには殺すし、殺さないと殺されるという論理でそこに居る訳で、結果的にもたらされたものが同等であれ物語が内包するメッセージ性は雲泥の差があると感じた。観る側に悲惨さを訴えたければ、あくまで冷酷に悲惨さを突き付け続けなければ説得力も無いのだ。
戦争というものについて考えさせられる部分が希薄なこの作品は「上手に撮られた戦争映画」で、それ以上でも以下でもないと感じた。
ジュラシック
冒頭の戦闘シーンは衝撃的でした。
閉塞感漂う戦場は臨場感たっぷり。
助けたドイツ兵に大事な仲間を殺されるシーンは「戦争とは」を訴える象徴的な場面でしたね。
ただ、最後の戦車爆破シーンは「あ、ジュラシックパーク最後のTrexと同じパターン」と苦笑しながらガッカリして観ました。
いろんな要素を詰め込んでダラダラ長くしすぎた気もします。
FUBAR
特に冒頭の戦闘シーンは圧巻です。
弾丸の雨、炎、爆撃により一瞬で散っていく多くの命。粉々に飛び散る人肉。臨場感溢れた戦場に圧倒されます。
血で真っ赤に染まった海水が、脱げたヘルメットにたっぷり溜まり、それを呆然と捨てながらかぶり直すシーンが非常に印象的でした。
途中参加で戦闘経験のない通訳係の存在により、部下の命を危険に晒しながらも命令に忠実な大尉や、殺す度に人命の重さが麻痺していくような兵士達の感覚が際立っていました。
誰しも家に帰りたい。故郷に親や家族が待っている。たった一人の救助のため犠牲になる作戦に反発する部下達ですが、戦闘で敵に殺されることと、仲間を助けるために命を落とすこと、どちらにしろ命を懸けるなら、同じ立場の人間、未来ある若者を救うことに大義を見い出し、それなら妻にも誇れるだろうと大尉は気付いたようでした。部隊の仲間と共に散ろうというRyanの覚悟も、兄達の訃報によって揺らぐことはありませんでした。これがニセモノRyanのように泣き喚かれたら、さっさと帰路に着いたのでしょうが(^^)。
脇役は今ではドラマや映画の主役格で、結構豪華です。
信心深いスナイパーがいましたが、戦争は人間が勝手に決めた善悪であり、神様が殺人を助けるとは思えず皮肉に感じました。
多くの犠牲を払って人類が戦争から学んだことを決して忘れてはいけないと思いました。
スピルバーグすげえ
戦争映画ってやっぱりすきだ
不謹慎だけどすきだ
最初から人が死んでく描写が凄まじくて
1回目2回目、3回目で死んでたみたいに
まるでオチのように人が死んで
怖かったあれは
あの10分でどれだけ人を惹きつけるか
勝負に出たなあと
そこからライアン探しに展開が変わるとこからは
なかなか熱いものがあるというか
戦争映画の醍醐味というか
まるで8人のロードムービーというか
キャラクターもそれぞれ良くて
最後まで生きてた
あとユダヤ人とか
地図作りしかしたことない通訳のアペルも
すごくいい味出してた
ラストシーンとか感動した
逃したはずの奴が生きてて
銃撃戦に参戦しててさらにボスを殺したから
アペルが仇を取る
成長物語かなとも思ってしまった
あの名狙撃手、どこかで見たことあるな
と思ったらグリーンマイルだった!
あとフューリーという映画あったけど
それを思い出した
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