劇場公開日 1998年9月26日

「不条理劇」プライベート・ライアン ジャパニーズ先住民さんの映画レビュー(感想・評価)

3.5不条理劇

2025年4月15日
iPhoneアプリから投稿

ドイツ兵を捕虜にするか撃ち殺すかで巻き起こった内紛をトムが自分の過去の話をすることで収めるシーンが好きだ。

祖国での普通の生活を語ることで、混乱の頂点に達していた兵士達に人間らしさと平静を取り戻す。
8人の命を賭して最前線から1人を連れ戻すという理不尽な指令に対するやり場の無い怒りが諦念と共に浮かび上がる。

物語は不条理劇として観ても面白い。冒頭のビーチの描写で現実に肉薄し、非論理的な任務の遂行主体として目的地も曖昧なまま前線を彷徨い、次々と仲間を失っていく。最初と最後のその後の挿入が無ければ、とてもシュールな物語として完結したでしょう。

ジャパニーズ先住民
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