「『凄い眺めですね』『あ、全くすごい眺めだ』 ケッテンクラートが餌にされて、可哀想。」プライベート・ライアン マサシさんの映画レビュー(感想・評価)
『凄い眺めですね』『あ、全くすごい眺めだ』 ケッテンクラートが餌にされて、可哀想。
オマハビーチの戦略は絶対に間違っている。
少なくとも、上陸用戦車が先行しなければならない。
ドイツ軍の結束がどのくらいなのか分からないが、ますは、ビラを投下して、投降を促し、オマハの海岸と塹壕へ絨毯爆撃を行い、地雷とトーチカを排除すれば、上陸の際の犠牲者は最小限に食い止められる。対戦車の地雷は、海岸に埋める程の余裕が、敗戦濃厚のドイツには無い。
勿論、このライアン救出作戦も兵站を無視している。また、狙撃手の言う様に、敵の結束を崩す目的に、狙撃兵を後方から使うべきだ。例え、侵略する戦闘であっても、兵站を熟知した冷静な判断で無ければ、死ねことになる。
モデルがいたらしいが、商業的プロパガンダ映画。
橋を守る為にみんな残るが、あとから、援軍が来たのでは、それまで戦死した者は犬死。命令系統が壊れているのだから、先ずは撤退すべきだと思う。
見た事が無いと思っていたら、2回目だった。餌にされたケッテンクラートが可哀想。しかし、なんで、ドイツ軍って弱っちの?
僕がドイツ軍なら、戦車を前進させないで、一番高い塔を狙って打ち込み、あくまで後方で、狙い撃ち。歩兵も前進しない。あの廃墟だと、隠れるアメリカ兵に迫撃戦ではかなわない。
逃したドイツ兵が積極的に戦闘に参加しているが、一旦捕まった兵士が戦闘に参加出来る訳が無い。スパイ容疑がかけられるはずだ。だから、演出が間違っているし、プロパガンダになっている。
結果論だが、ドイツ軍の最良の選択は、白旗を上げて、投降するべきだ。商業的映画であれ、白旗を上げる場面が欲しい。
最後まで、作家先生には銃を撃ってもらいたくてなかった。
面白かったが、共感出来る代物ではない。こうやって!今のアメリカの栄光が保たれているとこの映画は語っている。このパターンでアメリカは自由と民主主義の国だと言い続けて来た。アメリカにとっての仮想敵国が変わるだけ。
ロンゲスト・デイとフルメタル・ジャケットのリスペクト。