富豪一代

解説

[街は春風」「大自然の凱歌」のエドワード・アーノルド「報道戦」「大自然の凱歌」のフランセス・ファーマー、「天国漫歩」「男装」のケイリイー・グラント、「世界の歌姫」「テキサス決死隊(1936)」のジャック・オーキーが主演する映画で、ブック・ホワイト作の「ダニエル・ドルウ伝」およびマッシュウ・ジョゼフストン作の「強盗資本家」を素材として「男の敵」「十字軍」のダドリー・ニコルズが、「海の巨人(1937)」のジョン・ツウィスト、「愛の弾丸」のジョエル・セイヤーと協同脚色し、「血に笑う男」「三銃士(1935)」のロウランド・V・リーが監督に当たり、「愛の花篭」「目撃者(1936)」のペヴァレル・マーレーが撮影した。助演者は「空駆ける恋」「特ダネ戦線」のドナルド・ミーク、ラジオやナイトクラブの歌手で短篇映画に出ていたセルマ・リーズ、新顔のクラレンス・コルブ、「オーケストラの少女」のビリー・ギルバート、「テンプルの灯台守」のジョージ・アーヴィング「人生は四十二から」のジョイス・コンプトン、フランク・M・トーマス等の面々である。

1937年製作/アメリカ
原題または英題:The Robber Barons

ストーリー

南北戦争の始まった頃、ジム・フィスクは親友ニック・ボイド、リウク・ホーキンスの二人と協力して南部でいかがわしい香具師生活をしていたが、戦争が始まったので逃げる途中、北部で綿の値が暴騰したことを知り、リウクに北部のボストンに事務所を開かせジムとニックは南部人と英人に空けて綿を買いリウクのもとへ密輸して暴利を博した。休戦の時には70万ドルの利益があったが、二人がボストンに帰ってみると南軍の勝利を確信したリウクは金額を全部南軍政府の公債に替えていたので3人は無一文になってしまった。その頃ドルウ汽船会社とストニントン鉄道が競争の火花を散らすのを見たジムは、ストニントン側を説きつけ綿で儲けたと称して無価値の公債を見せつけ、ついに鉄道の代表となり汽船会社を200万ドルで買収する約を引き受ける。彼はニューヨークへ行き会社を新設すると称してドルウの心胆を寒からしめ、150万ドルで買収し差額を自分の懐に入れる。この大成功を祝してジムはニックやリュークと共に劇場へ行き、主役フューリックを張り合ってニックに取られたが、彼女の弟子ジョシーの美貌と美声を金の力で売り出そうとする。ドルウはジムにだまされたことを年来の競争相手バンダービルトにわらわれたので復習を試み、ジムを仲間に入れて相手の買い占めに対抗し水株を発行して大勝利を得た。バンダービルトはこれを違反なりと検事に説きジムは官憲に追われたが早くも事を悟って他州に遁走する。ニックはこの時ジョシーを預かって留まるうち二人は互いに内心では愛し合っていることを知るが、友情を考えてニックは彼女から遠ざかる。かくするうちジムはますます富をまして北部の鉄道王となり大劇場を買ってジョシー主演の興業を行うが鉄道の株主たちは彼の隆盛を妬んで初日に妨害を加える。ジムは米国中の金塊を買い占めて彼にも指一本さされないようになろうとする。ニックはその不可能を説くが承知しないので二人はここでついに袂を分かった。ジムの金買い占めはウォール街を脅かし破産者は続出し、経済界の怨嗟の的となる。その時バンダービルトはグラント大統領を動かして国庫の準備金を市場に出したのでジムはまったく破産する。ジョシーがニックを愛していると知った彼は、邸を取り巻く群衆の前に姿を現し拳銃で射撃されて重傷を負い、ジョシーとニックを枕頭に招いて二人の幸せを祈りつつ豪快無比の一代を終わった。

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