「ベット・ミドラーが輝く「音楽映画」。」フォー・ザ・ボーイズ Haihaiさんの映画レビュー(感想・評価)
ベット・ミドラーが輝く「音楽映画」。
戦地を慰問する歌手として活躍したとされるディクシー・レナードを、47歳のベット・ミドラーが好演した作品(1992年日本公開)。ミドラーは製作者の一人としてクレジットされている。
相方エディ・スパークス役は、『ミザリー』の作家役として有名なジェームズ・カーンが配役された。
wikipedia(英語版)によると、本作は「フィクションであり」「準伝記映画(quasi-biopic)」とされている。
なんそれ?!ってことだが、
つまりは、ディクシー・レナードやエディ・スパークスなる人物が架空であり、ボブ・ホープとマーサ・レイをモデルにしつつ、いくつかのエピソードを加えた作品だろうということだ。
私は、フィクションだろうがノンフィクションだろうが映画の脚本は面白くあるべし!、と信じているので、どちらでも良いのだが。。。
反戦映画、男女の愛憎の映画、、、、
さまざまな解釈は可能だが、その玉虫色なところが災いしたのか興行的には成功していない。
一方で、ベット・ミドラーの歌唱力は素晴らしく、
私は音楽映画として繰り返し見て、サウンドトラックを楽しんでいる。
ベット・ミドラーは、ゴールデングローブ賞では最優秀主演女優賞、アカデミー賞の主演女優賞を獲得している。
ちなみにアカデミー賞の最優秀主演女優賞は、『羊たちの沈黙』のジョディ・フォスターだった。
『Billy-A-Dick』
『P.S. I love you』
『In my life』
などベット・ミドラーの名演を是非聴いていただきたい。
第二次世界大戦、朝鮮戦争、ベトナム戦争。
いくさが始まるたびに戦場に慰問に赴く。
そして、愛する息子を失う。
作品全編を通じて重たい翳りがスクリーンを支配し、見終わった時に、疲労感が残った。