「真実は小説よりも奇なり」フェイク ぱんのみみさんの映画レビュー(感想・評価)
真実は小説よりも奇なり
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FBI捜査官とは知らずジョーを気に入って上層部に紹介したり弟分として世話を焼くレフティ。
「死ぬ時は一緒だ」とまで言う。
ジョーはほんとに芝居がうまかったらしい。
誰ひとり正体を疑う者はいなかった。
しかし、芝居を続けるうちに自分でも本当の自分の人格がどちらなのかわからなくなっていく様子は怖い。
盗聴テープを聴き返しながら、自分の暴力行為の過激さに驚くシーンがリアルだった。
撤退が決まった後、後ろ盾になってくれたレフティに危害が及ぶのを恐れて、自分にできるだけのことをしようとするジョー。
でもおそれていたことは現実になってしまう。
「呼び出し」を受けたレフティは、「おまえならゆるせるとドニーに伝えてくれ」と妻に告げて出て行く。
アル・パチーノの覚悟を決めた男の演技が渋い。
男と男の立場を超えた友情。
決してスーパーマンではない捜査官の人間的な苦しみ。
実話ならではの重みのある映画だった。
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