ファンタスティック・プラネットのレビュー・感想・評価
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比類なき奇想
スクリーンに映像が流れ始めて最初の感想が「めっちゃヌルヌル動く!」だった。これにプログレっぽいBGMが乗ることで、「なにか違う、見たことのない映像だ」という期待感が加速していく。
画面に青い巨人ドラーグ族の奇怪な生態や異様な風景、奇妙な生物が映し出される度に、期待が確信に変わっていく。シュールではあるが、確固たる世界観に裏打ちされた奇妙さを持っている。それは例えば、方向性は違えど、杉浦茂やタイガー立石などの美術に通じる、天性の「へんてこりん」さだ。
物語はドラーグ族によるオム族支配から、オム族が知性を得て独立を目指し対立し、旅立つところまで描かれる。実はこれが天地創造神話であることが最後に明かされる。ただし物語部分も重要ではあるのだが、やはり肝要なのはディテール部分である。挿話として描かれる奇妙な生物たちはもとより、ドラーグ族の瞑想の描写など、ぶっ飛んでいて大変に面白い。これが現代のスクリーンで見られるという至福。
古さが皆無。
オム族とドラーグ族
くせになる不気味ワールド
独創性の塊!
アーティスティックなだけじゃない!
大人による大人のための映画だった。
”もし地球の創生がこんなだったら”っていう仮説をユニークにジョークたっぷりに描いた作品だと解釈した。夢も希望もないので、まったくもって子供向きではない。
まず、人間が飼われている日常からはじまり、最終的には戦争へと進むが、個人的には前半のほうが俄然好きだった。というか目新しさがあった。ドラーグ人の生体とか。
とはいえ、ラストはだいすきな展開。思わず納得せざるを得なかった。
1時間ちょいで終わってくれてよかったなとも思うし、もっとあの世界を隅々まで見たいとも思う、矛盾。それこそがこの映画の良さなのかもしれない。
これが1973年に作られた凄み。そりゃカンヌ受賞しますわ。
世界観がすでに時空を超えてる
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