ビバリーヒルズ・コップのレビュー・感想・評価
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考えてみると実は革新的な映画なんです だからいつまでも色あせないし、面白いのです
猛烈に面白い!
何度観ても、いつ観ても面白い
傑作中の傑作です
音楽を含めて大好きな作品です
冒頭の主題歌が有名ですが、テクノポップとファンクの融合したようなアクセルFという劇中曲も最高です
こっちの曲こそ80年代の空気を反映した本作のイメージにピッタリの名曲です
ポインターシスターズやパティ・ラベルの歌も挿入されていてこれも好きです
1984年公開
エディ・マーフィ23歳
既に日本風に言えばテレビのお笑い芸人として超人気者
映画には1982年の「48時間」でデビュー済み
単独の主演は本作が初
80年代の雰囲気が濃厚に充満しています
しかし当時をなつかしむだけの映画ではないのです
そして単にお気楽なコメディ映画というだけではないのです
考えてみると実は革新的な映画なんです
だからいつまでも色あせないし、面白いのです
まず黒人が主人公の映画であることです
もちろんそういう映画はそれまでに山ほどあります
1970年代にはブラックプロイテーションと呼ばれる黒人向けの低予算B 級娯楽映画が花盛りでした
有名な作品を挙げると「シャフト黒いジャガー」とか「スーパーフライ」、「コフィー」、「101番交差点」とかとかです
これらは出演者も監督も撮影スタッフも黒人なら、もちろん観客も黒人です
つまり黒人のコミュニティーの中で閉じていたのです
白人を中心に黒人を含めた全人種向けのハリウッド映画はごくごく少数しかなかったのです
ヒットしたものは1967年の「夜の大捜査線」ぐらいだけではないでしょうか?
本作はその「夜の大捜査線」から17年振りの黒人が主人公の全人種向けの映画で大ヒットを飛ばした作品なのです
その後はご存知のとおり、今では黒人が主人公の白人や全人種向け映画はもう珍しいことも全くないのです
本作は考えてみれば「夜の大捜査線」と構造が良く似ています
白人の町に黒人の刑事が乗り込んで事件を解決していくお話です
最初は非協力的な白人の警官も、黒人主人公の有能さと人柄に次第に心を開き、主人公と一緒になって犯人を挙げるのです
本作では主人公はデトロイトからやって来ます
デトロイトはモータウンの街
かって自動車産業の黒人の工員達が沢山住んで大いに栄えた都市です
だから黒人音楽の名門モータウンがその街で創業したのです
つまり黒人の大都市というイメージです
そこの刑事がビバリーヒルズという白人の街に乗り込む構図なのです
「夜の大捜査線」ではNY 市警殺人課のパリッとした頭の切れる黒人刑事が、南部の白人が支配する町で捜査する物語です
つまり有能で人柄に優れる黒人が、白人の町で悪を糺すという物語
そして白人もその姿にいつしか協力する物語
人種を超えた友情と融和、正義を成すためには白人も黒人もないということ
それがアメリカの理想なのです
これが本作のテーマなのです
劇中の主人公アクセル・フォーリーや、その幼なじみで冒頭に殺されてしまう白人のマイキー、ビバリーヒルズで久々に再会する白人娘のジェニーの3人は、みな同級生で27歳ぐらいの設定のようです
ということはこの3人が10歳の小学生の時は17年前の1967年です
あの「夜の大捜査線」が公開された年なのです
これは偶然なのでしょうか?
その10年前の1957年、彼ら3人が生まれた頃
アーカンソー州でリトルロック高校事件があったのです
白人と黒人の分離教育が違憲となり、黒人の子供達が白人の高校に入学が認められたにも関わらず街を挙げての反対運動が巻き起こった有名な事件
つまりこの3人は、人種分離教育を知らない世代なのです
新しい人種平等の世代なのです
黒人のアクセルは、白人のマイキー、ジェニーと本当に仲の良い幼なじみだったことを本作は明確に描いています
そしてこの3人が10歳の頃の1967年
故郷のデトロイトは大きな黒人暴動が合った年なのです
その原因は白人の警官が無実の黒人を不当に射殺したことでした
近年、アメリカを大きく揺るがしたBLM運動と原因は同じなのです
そして本作から27年も過ぎたのにBLM運動が必要になってしまったということを考えなければなりません
本作が高らかに謳いあげたそのテーマが27年経って、あきらかに後退してしまっていることが明確になったということです
だからこそ、今こそ本作を観なければならないのです
本作のような時代があったのだ
あの時代を思いだせ
なんで後退してしまったのだ
誰が後退させたのか?
このような思いで本作を観るべきなのです
スパイク・リー監督なら、何を甘いことを!と罵倒されるかも知れません
しかし、理想の姿が本作に描かれてあるのは間違いないのです
そしてまた、刑事もの映画のコメディを切り開いた作品でもあります
それまではダーティハリーみたいな映画が主流でした
本作以降、コメディの刑事ものが沢山出てきて、今では珍しくも何ともありません
本作が切り拓いた新しい地平なのだと思います
ジャッキー・チェンの「香港国際警察」は1985年の作品
ことによると本作に触発されて撮られたものかも知れません
楽しく、それでいて考えさせられる映画です
永遠の傑作です
いやいつの日にか、単にお気楽な娯楽映画だけの存在になるべきなのです
王道展開
2021年2月7日@Amazonプライム
エディ・マーフィの代表作を拝見。
自分が生まれるよりはるか昔の作品なので、ストーリーや演出もちゃちいのかと思っていました。
しかし、今の刑事物の作品にもつながる王道的演出もあり、意外と楽しめました。
しかし3部作もいらんと思いました笑
敵が雑魚すぎて、どういう映画なのかわからなくなる瞬間が頻繁に、、、、
もし日本で同じ作品を作るなら、あの夜食もらって喜んでた若手刑事は岡田将生しかいないな。
エディの演技は見事
アマゾンプライムで観賞。
ストーリーとアクションは今見るとありきたりに感じる(84年の映画だから当たり前だ)が、
エディ演じるアクセルのキャラがいい。これだけで2時間近く退屈しないから不思議だ。
今こんな映画を作ると不謹慎とか言われるのだろうか…
久しぶりに見たけれど、やっぱり面白い。
30年以上前の映画だけれど全く色褪せない。
やっぱり心に突き動かされて行動して自らの正義を貫き、
そのためであれば規則を変えるくらいのことをやってのける。
誰かのために力を行使するということはそういうことだけど、
今これを見た人はどう感じるのだろうか。
下條アトムがいい
このシリーズや48時間が楽しかったのは、おそらく下條アトムの吹替が優れていたからだと思う。
若い頃は、大なり小なり、厨二なところがあったので、洋画は字幕じゃなきゃイカン、吹替なんて邪道だと、みなしていたものだが、歳をくって、下條アトムのエディマーフィーが、ホントにすごい、と判った。
いつの時代にも、はまり役の声優がいた。チャールズブロンソンの森山周一郎。ピーターフォーク(刑事コロンボ)の小池朝雄。
イーストウッドの山田康雄も、軽すぎるとか言われながら、適役だったと思う。
昔は、映画館でなければ、テレビで吹替の映画を見るのが、庶民の映画鑑賞の方法だったので、彼らのような代替不能な声優が存在した。
違う声でやったら映画が成り立たないほど、馴染み深いものだった。
下条アトムのエディマーフィーも最初はなんだかなあという印象だったが、映画をみていると、役にはまってくる。特に抑揚に特長がある。ふつう絶対にあり得ない抑揚で喋る。語尾が浮いたまま、言い終わっていないかのように言い終わる。いつも冗談なのか本気なのか不明瞭。この抑揚を創造した下條アトムは、すなわちエディマーフィーを創造した、といっていいと思う。
下條アトムのエディマーフィーが、何故すごいのか。
人生において、あまり言うことのないセリフだが、女性に「たのむよ、やらせてくれよ」と言ったとき、自分が、自然に下條アトムのエディマーフィーになったことがわかった。逆に言えば「たのむよ、やらせてくれよ」というセリフは下條アトムのエディマーフィーでなければ言えない、ということもわかった。
これを使ったのは大昔に二度くらいで、もう使うこともないだろうが、普通言えないセリフを言えるキャラクターを創造したのだから、下條アトムのエディマーフィーはすごい──のである。
ちなみに二度ともやらせてもらえなかったが。
陰鬱なシカゴの描写との対比も印象的でした。
友人を殺されたシカゴの刑事が、ビバリーヒルズで型破りな犯人捜査を繰り広げる物語。
48時間で脚光を浴びたエディ・マーフィ主演のコメディタッチのアクション映画です。
エディの軽快なマシンガントーク、爽快感すら覚える破天荒な行動。それらに困惑するビバリーヒルズの面々。リズミカルで印象的なBGMも映画にとてもマッチしていました。
ストーリーは極めてシンプル。アクションも決して派手ではありません。しかし上述の長所を損なわない絶妙な塩梅で、映画の完成度を高めたように思えます。
続編と共に、私的評価の高い作品です。
エンタメ!笑えて面白い。
エンタメとして、あまりごちゃごちゃ考えずに笑って見られる作品。普通に笑えて面白かった。エディマーフィー、いきいきしてる感じがさすが。
これこそ古き良きポリスアクション 無駄な恋愛要素もないし 男同士の...
これこそ古き良きポリスアクション
無駄な恋愛要素もないし
男同士の友情を感じられるハートフルな所もある
リアリティはないけど映画だから変なリアリティはいらない
これくらいドンパチしてるのがちょうどいい
カメラワークやCGでごまかしてる現代の映画とは違う
BGMも軽快で邪魔にならない
この時代の映画は好きだな
かっこいい。
展開がハチャメチャで無理があるけど、そこはコメディ。終始ふざけた印象の主人公は予約なしで無理やりホテルに泊まったり刑事の車のマフラーにバナナを突っ込んだりする必要ならおネエに化ける。でも決めるところは決める、かっこいい。早口でまくし立てるさまが毎回クスッとなってしまう。登場人物がみんな個性的で可愛い。
普通
自分が生まれるよりずっと前の映画だというのと、その当時の評価のされかたを把握できるだけの知識がないという前提の話になるけれど、普通だった。その後のスタンダードになって、こすられまくった結果、普通に感じられるのかもしれない。人の評論とか聞いてからまた描き直そう。曲が知ってるアレで面白かった。あの曲はビバリーヒルズコップのやつだったのか。
エディ・マーフィー、新しい黒人らしい黒人像で華麗に登場
総合75点 ( ストーリー:70点|キャスト:85点|演出:75点|ビジュアル:70点|音楽:80点 )
高級宿泊所で予約無しで強引に宿泊し、倉庫に査察官のふりをして潜入し、尾行してくる刑事を手玉にとる。画廊と飲食店ではおかま言葉を駆使する。エディ・マーフィーの手八丁口八丁にみんながおちょくられながら、それでもしっかりとそのやり方で結果を出す。巻き込まれる人もその手腕にだんだんと心を掴まれる。そんな彼の魅力を最後まで堪能し退屈することなく観られる。
この映画で黒人が白人におもねるのではなく黒人らしさを残しつつ、かといって白人と対立するわけでもなくアメリカで活躍する姿を初めて主役でみせてくれたように思う。その意味でも画期的作品。
良作
TVのプレミアムシネマにて鑑賞。
中々楽しめました。
もう30年以上前の作品なので、当時リアルタイムで
見ていたら、もっと面白かったかもしれないですね。
エディ・マーフィの映画で一位か2位ぐらいの面白さでした。
2と3も録画しているので、暇になったら見ようかな。
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