「ピアノで結ばれ深く落ち、ばれたあと、ピアノと結ばれ落ちてみる」ピアノ・レッスン(1993) Don-chanさんの映画レビュー(感想・評価)
ピアノで結ばれ深く落ち、ばれたあと、ピアノと結ばれ落ちてみる
クリックして本文を読む
Huluにて字幕版(オリジナル音声)を視聴。
いつか日本語吹き替え版も観たいと思う。
他人が喋る言葉は分かっても自分は口が利けないエイダ・マクグラス(ホリー・ハンター)が娘のフローラ・マクグラス(アンナ・パキン)を連れて、未開拓のニュージーランドのアリスディア・スチュアート(サム・ニール)のところに嫁ぎに来るところから物語は始まる。
時代は19世紀のニュージーランドはイギリス領。
テーマは束縛からの解放。
土地の男ジョージ・ベインズ(ハーベイ・カイテル)がピアノを弾くエイダに魅せられていき、深みにはまっていく様子がエロティック。
硬い衣を脱いで體を自由に解き放ち、硬い男の體を包み込むシーンは萌えずにはいられない。
エイダの氣持ちの変化も見どころのひとつである。
べインズは、土地よりピアノよりエイダを愛していることを言動で示す。
ピアノと共に沈もうとしたエイダであったが、残されるフローラやべインズのことも頭によぎったのか、もがきながら苦しみの状況から抜け出す展開がとても良い。
天使の羽をしょって走り回るフローラのビジュアルが印象的。
原題『THE PIANO』とだけ題された今作のBGMは全てマイケル・ナイマン。エイダが演奏するピアノの曲は、エイダの出身地スコットランドの民謡や19世紀らしさを考慮して作曲したものであることは言うまでもない。
コメントする
トミーさんのコメント
2024年9月22日
共感ありがとうございます。
最初は沈んでもよかったと思ってましたが、ピアノと訣別して新たな旅立ち・・の方がやはり納得出来ますね。最後の幸せそうな情景は余計だと思いましたが。