「閉塞的状況からの解放」ピアノ・レッスン(1993) 流離いのオオハシさんの映画レビュー(感想・評価)
閉塞的状況からの解放
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噂にはかねがね、という有名な映画ではあるが今回が初鑑賞。
最初からラスト直前まで圧倒的に閉ざされ窮屈な状況が続く。
どんよりとした暗い海、打ち捨てられたピアノ、鬱蒼とした森の奥地での生活、望まない再婚、理解力に乏しい夫、枷のようなドレス・・・
そこにベインズがピアノを通じて突破口を与えてくれるのだが、どうもピアノ云々より結局性欲で通じ合った??という印象。
娘は勝手な母にいろいろ利用されて可哀想に思えた。
鑑賞時、べインズはマオリ族だと思っていたのでエイダと荒海を渡るエンディングでは、
「白人と結婚した有色人種の死」フラグを恐れていたが、生きて新生活を迎えてくれた点は良かった。
勝手にもう少し色々ピアノ音楽も聴けるかと期待していたが、そのような映画ではなかった。良く纏まっているのだが、個人的には観ていてどうも疲労感が溜り、何度もリピートしたいとは思えなかった。
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