「ピアノレッスンとマイケル・ナイマン」ピアノ・レッスン(1993) 大岸弦さんの映画レビュー(感想・評価)
ピアノレッスンとマイケル・ナイマン
ピアノレッスン 4Kデジタルリマスター
兵庫県西宮市にある映画館TOHOシネマズ西宮OSにて鑑賞 2024年4月1日(月)
パンフレット入手
19世紀半ば、エイダ(ホリー・ハンター)は、まだ若い娘のフロラ(アンナ・パキン)とスコットランドに暮らしいた。エイダは6歳で話すことをやめた。その理由は自分でもわからなかったが、自分に声がないとは思っていない。得意とするピアノ演奏で"声"を奏でることができるからだ。
夫のいないエイダは、父親が決めた結婚相手と結婚することになる。エイダは愛用のピアノと共に、新しい夫となるスチュアート(サム・ニール)の住むスチュアート(サム・ニール)ニュージーランドの孤島へと船で旅立つ。
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エイダを乗せた船が海岸に到着するが、荒れた天候のせいか迎えはなく、その夜は野宿を強いられる。翌日、荷物運びの先住民たちと、彼らとの通訳を務めるベインズ(ハーヴェイ・カイテル)と共に現れたスチュアートは、ピアノは「重すぎる」からと、海岸に置き去りにする。
スチュアートが先住民の土地を買うための旅に出ると、エイダはフロラを連れてべインズの家を訪ね、ピアノの元へ連れていってくれと頼み込む。海辺に着いたエイダは、日が暮れるのも気にせず一心にピアノを弾く。べインズは黙って、その姿をを見つめるのだった。
帰ってきたスチュアートに、べインズは自分の土地とピアノを交換しないかと持ち掛ける。条件はピアノを教えてくれること。土地欲しさに同意したスチュアートに、エイダは手話で「私のピアノに触るな、べインズは字を読めないバカな男」と激怒する。だがスチュアートは「犠牲に耐えるのが家族だ」と聞く耳を持たない。
渋々べインズの家を訪ねたエイダは、フロラを通して「音の外れたピアノでは教えられない」と告げるが、べインズは調律師に頼んで音を直していた。さらにべインズは、彼女の演奏をただ聴いているだけでいいという。
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2回目の「レッスン」で、演奏中にべインズから不意にうなじにキスされ驚いて飛び上がるエイダに、べインズはある取引を提案する。1回来るごとに、鍵盤をひとつずつ返し、最終的にはピアノそのものを返すというのだ。エイダは思案した末、白鍵の半分に当たる黒鍵で数えるならいいと応じる。
その取引が何を指しているのか分かっていたエイダは、次のレッスンからフロラに外で遊んでいるようにと命じる。ある日のべインズは演奏中にスカートを上げるよう求め、別の日は上着を脱ぐようにと願う。エイダはべインズの言いなりにはならず、彼が露になった腕に触れようとしたときには、すかさず鍵盤2本との引き換えを要求する。
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そんな中、日曜学校の学芸会にフロラが出演することになり、スチュアートとエイダが舞台を見守る。スチュアートは愛想笑いの一つもしないエイダを、エイダは所有地を広げることにしか興味のないスチュアートを理解できず、二人は全く打ち解けていなかった、それでも人前では仲のいい夫婦のように振る舞う二人を見て傷ついていたべインズは、次のレッスンで10本の黒鍵と交換に裸になって触れ合うことを希う。
ところがべインズが突然、エイダにピアノを返すと告げる。「君を淫売にしては自分が情けない」と言う。自分がエイダに愛されることはないと諦めたべインズは「帰ってくれ」と悲しげに言い放つ。
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返されたピアノを、弾く気になれないエイダ。ようやく鍵盤に指をすべらせるが、べインズの熱い視線も慈しむような愛撫もそこにはない。弾かれたように家を飛び出し、べインズの元に走ったエイダに、べインズは君を思い過ぎてとてに苦しいと打ち明ける。「俺のことを思っていないなら行ってくれ」とドアを開けるべインズに、エイダは感情が溢れるままに殴りかかる。互いの気持ちを確かめた二人は激しく抱き合うが、フロラの言動から疑惑を抱いたスチュアートが、べインズの家を訪れ二人を目撃してしてしまう。
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「君が本気なら明日も来てくれ」とべインズに言われたエイダは、翌日も彼の元へと向かうが、スチュアートに阻止される。スチュアートはエイダを連れて帰ると、窓と扉をふさぎ家に閉じ込めている。数日後、スチュアートは扉を開放し、「君を信じている」と言い置いて仕事へと出かける。すると、べインズが島を去ると耳にしていたエイダは、「私の心はあなたのものよ」と刻んだ鍵盤を、べインズに届けるようフロラに頼むが、娘は母を裏切りそれうをスチュアートに渡してしまう。遂にスチュアートの怒りは限界を超え、手にしていた斧をエイダの指へ振り下ろすのだった。
ところが、夜になって事態は一変する。べインズの前に現れたスチュアートが、エイダの「何をするかがわからない自分の強い意志が怖い。べインズと一緒にここを立ち去らせて。彼なら私を救える」と訴える心の声に耐えられず、二人でサルことを許すというのだ。
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先住民の漕ぐ船に乗って、フロラとピアノと共に旅立つべインズとエイダ。海の上でエイダは突然、ピアノを捨てると言い張る。彼女に従ってピアノが海に投げこまれたその時、エイダは繋がれたロープの輪に自らの足を差し入れ共に海へと沈んでいくーーーー。
しかしその時、生きたいという強い力に突き動かされたエイダは、靴を脱ぎ捨て、水面へと浮かびあがる。
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今、エイダはべインズとフロラ、そして新しいピアノと北の町で暮らしている。べインズが作ってくれた銀の義指でピアノ教師をはじめ、再び話してみようと、発声練習をしている。
夜になると、エイダは海底の墓場のピアノを想い、その上をたたよう自分の姿を見る。二度と会うことのない自分の姿をー。
監督・脚本 ジェーン・カンピオン
音楽 マイケル・ナイマン
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感想など
わたしはマイケル・ナイマンのピアノ曲を前からずっと聞いていた。あまりにも美しすぎるメロディーに深く耽溺していた。スコアを入手、電子ピアノで演奏したりしていました。
映画「ピアノレッスン」は鑑賞していませんでしたので、ようやく会えたよと、エイダとその娘フロラ!
親子揃ってピアノ演奏・・・に感謝の思い。
マイケル・ナイマンの曲以外にも、演奏された曲があります。
フランス生まれの作曲家 エリック サティ「ジュ・トゥ・ヴ(Je te veux)(あなたが欲しい)」
この作品はほんとうは「THE PIANO」です。なので「ピアノレッスン」ではなく「ピアノ」ではとかんじています。